書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

大津由紀雄

『子どもを信じること』田中茂樹(大隅書店)

→紀伊國屋書店で購入 生姜がきいた甘酒をいただいた後のような、心と体が温まる本だ。 子どもにはやさしく接する、接していいのだ、厳しく接する必要はないのだと田中さんは言う。 子どもを信じるということは生き物としての力を信じるということだ。 田中さ…

『「見る」とはどういうことか---脳と心の関係を探る』藤田一郎(化学同人)

→紀伊國屋書店で購入 「脳と心の研究の魅力を垣間見る」 言語理論に関心を持ち始めて少し経った頃、ことばの研究はことばの世界を超えて広く心や脳の問題とつながっていることを知った。その広がりを知ったとき、手にしたのが、Ulric NeisserのCognitive Psy…