2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 誘拐事件をテーマにした映画やTVドラマでは犯人からかかってきた電話を、逆探知のために、あの手この手で引きのばそうとする場面が見せ場になっているが、あれは機械式クロスバー交換機の時代の話で、今は一瞬でわかってしまうのだそう…
→紀伊國屋書店で購入 ネットワーク技術に関する入門書はずいぶん読んだが、この分野では本書はもっともすぐれた本といっていいと思う。 ネットワーク技術の本はOSI7層モデルを解説してからTPC/IPにはいるという構成をとっているものが多い。OSI抜きで、いき…
→紀伊國屋書店で購入 前々から気になっていた概念に、ゲニウスがある。ラテン語の辞書をひくと、創造力、生のエネルギー、創造的な霊で、とくに身体の善、誕生、誕生日、結婚などにかかわるもの、社会的な享楽の霊、善き生活への好み、パトロン、天才などと…
→紀伊國屋書店で購入 名著『コンピュータはなぜ動くのか』で著名な矢沢久雄氏がコンピュータ基礎論に挑んだ本である。シャノンの情報理論、標本化定理、グラフ理論、ハノイの塔、代表値……とおなじみの話題がならんでいる。 矢沢氏はコンピュータがブラックボ…
→紀伊國屋書店で購入 題名から情報の進化を論じた本と思う人がいるかもしれないが、本書は生物進化を情報理論の視点から再検討した野心的な本である。 進化論と情報理論はなぜ結びつくのだろうか? 進化はDNAに書きこまれた遺伝情報の変化で起こる。遺伝情報…
→紀伊國屋書店で購入 エントロピーと情報理論を一般向けに解説した啓蒙書だが、わかりやすく面白いという点で本書は群を抜いている。 この種の本はどうしてもたとえ話が多くなるが、本書はたとえ話に逃げることなく、真っ向から直球で勝負している。不正確な…
→紀伊國屋書店で購入 邦題だけ見ると量子コンピュータの本のようだが、原題は『情報――新しい科学言語』(Information: The New Langage of Science)で、情報という観点から科学史を読み直そうという壮大な試みらしい。 著者は大学で物理学を教えるかたわら…
→紀伊國屋書店で購入 (早川書房/税込1,890円) 読み終えて、書店員としてこの本をどう伝えればいいのだろう、と思った。端正で、後書きにもあるとおり抑制の利いた文章。しかし語られる物語は、なんとも苛烈で、想いに満ちている。主人公の職業「介護人」…
→紀伊國屋書店で購入 (産業編集センター/税込1,260円) ところは京都、京大生が2人。アルバイトの帰り道、ビラを受け取ったのが運の尽き。「一緒にENJOYしませんか?京大青竜会」 御気楽お遊びサークルと思いきや、祇園祭の夜、真の目的が明かされる……。…
→紀伊國屋書店で購入 (集英社/税込1,890円) 堀田家家訓。曰く些事な事件をあなどるなかれ。曰く、文殊の知恵より家族の知恵。ワケあり古本屋一家の舞い込む事件は、ちょっと複雑。けれど、いろんな形のラブに満ちています。この家族がいるかぎり、世はな…
→紀伊國屋書店で購入 (メディアワークス/税込1,680円) 大好きな本を読むためならば、たとえ火の中水の中。体張って戦いますとも! 読書家のあなたなら、全編にあふれるこのアッツイ魂に共感できるハズ。図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)の体力…
→紀伊國屋書店で購入 (中央公論新社/税込1,680円) 子供から少女へ変わる頃の煌くような想い出の世界。芦屋のお屋敷、一風変わった家族、マッチ箱、ミュンヘンオリンピック、淡い初恋。時に切なく、限りなく優しい日々。まるでおとぎ話のようなこの心地よ…
→紀伊國屋書店で購入 (リトル・モア/税込2,625円) リアルな世界をウソっぽく写し出す写真家、本城直季氏。はじめてこの写真集を見た人は彼のことを「なんて精巧なジオラマを作る人なんだ!!!」と感動しショックを受けるだろう。しかし、そのショックは…
→紀伊國屋書店で購入 (幻冬舎/税込1,470円) 劇団ひとり作家デビュー作にして傑作(?)。正に「ひとり」で「劇団」を名乗るだけあって、ひき出しのたくさんある人だった。身近にいる様々な人たちの生活をリアリティたっぷりに、ややネガティヴに描く連作…
→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,470円) 誰よりも速く走りたい、身体の反射にも似たシンプルな欲求と、仲間の為にバトンを繋ぐ、その責任と連帯感。彼らは(作者は)個人競技である陸上の中から何故、ヨンケイ=400mリレーを選んだのだろう。とにかく…
→紀伊國屋書店で購入 (東京創元社/税込1,575円) “本屋さんの仕事ってどんなこと?”って一度でも思った人におすすめです。書店員が読むと、杏子さんは“書店員の鏡”です。この本の中のちょっとした謎は、私には半分くらいしかわからない・・・(泣) 日常業…
→紀伊國屋書店で購入 (集英社/税込1,470円) 小惑星があと3年で地球に衝突しようとしている時。親子の溝を埋めようとしたり、昔の仲間と集まったり。周辺住人との付き合い、目標や葛藤が入り混じる中、終わりが見えている人生でも迷いや希望を抱きながらの…
→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,470円) 奥田英朗という人はいったい何者なんだろう!? もしかして読心術でも使えるんじゃないか! と思う程、働く女性の気持ちがわかってる! 30代OL、たくましく仕事してる様でも、色々傷ついたり悩んだりしてるん…
→紀伊國屋書店で購入 (ポプラ社/税込1,260円) 「今年の日本映画の傑作」(川本三郎)と評価の高い「ゆれる」小説版。オリジナル脚本も手がけた監督は、'74年生まれとは思えない、鋭い生活感と人生観が光る言葉遣いで、一瞬一瞬に息を呑む質感豊かな映像を…
→紀伊國屋書店で購入 (集英社/税込693円) 太田光と中沢新一の対談と聞くと過激な内容!? と思いきや、これが他の憲法論にはなかなか見られない真っすぐで真摯な思いが綴られた一冊です。偏らない中立な立場で評論家のような口調ではない一般の声を伝える…
→紀伊國屋書店で購入 (岩波書店/税込1,365円) 全長1mm以下で、熊のプ-さんみたいにかわいくて、そのくせ8本足。数十年間乾燥させても、電子レンジでチンしても死なないという、謎の生き物、それがクマムシ(でも本当に本当にいるんです)。ごくごく…
→紀伊國屋書店で購入 (岩波書店/税込819円) あなたの錆びついた好奇心を刺激する! この手の本なのに興奮しながら、あっという間に読み終えました。好奇心旺盛な若かりし頃、見るもの聞くもののあれこれが自分を魅了し、この世界は面白いなあと思っていた…
→紀伊國屋書店で購入 (宝島社/税込1,680円) 医療過誤か殺人か、外来責任者田口と厚生労働省の役人が患者の死の謎を追う。著者は現役医師であるだけにその現場の描写は実にリアルで、またコミカルな展開もはずさない。『イン・ザ・プール』『空中ブランコ…
→紀伊國屋書店で購入 (太田出版/税込1,680円) この本が学校課題図書になれば、日本の未来は少しだけ変わるかもしれない…。かつて日本が戦った戦争。多くの若者がその命を散らした。彼らはどのような思いを秘めて戦地へと向かったのか。60年後の我々は彼ら…
→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,575円) もしも自分の子供が殺人を犯してしたら・・・!? 息子の犯罪を隠蔽するため、罪を重ねていく父親と真相を追う名刑事。少年犯罪、老人介護、親子関係など、現代の問題点を考えさせられる「家族」の物語です。人…
→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,019円) せつない。この一言につきる。不思議な言葉の力をもつ少年の復讐劇。思い返すだけで、胸がつまりそうになる。読んでからずっと平積みしたままだ。一冊でも減ってると、とてもうれしい。このせつなさをもっとた…
→紀伊國屋書店で購入 (サンクチュアリ出版/税込1,470円) 100光年先にある星を望遠鏡で見ると、それは100年前のその星の姿を見ていることになる。なるほど、で終わってしまう光速の話も、今読んでいる本が目から30センチ離れているとすると、自分…
→紀伊國屋書店で購入 (文藝春秋/税込1,680円) 多田と行天の不思議な関係。こんな便利屋さんがあったらおもしろい。とても不思議であたたかい。いろいろな人間模様があり、それに関わる多田便利軒が人々に幸福を運んでいるように思う。 (髙市 忍・松山店)…
→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,680円) 『蒼穹の昂』から10年、あの作品を超える続編は有り得ない。と思って読み始めたのは浅田次郎が紡ぎだすその壮大な世界観に打ちひしがれる5分前だった。あの『蒼穹の昂』をもってしてもこの作品の大いなる序…
→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,680円) あなたのいちばん大切なものは何ですか? 「いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい」恵美ちゃんのこの言葉がとても印象に残りました。嬉しいこと、つらいこと。流れる季節の真ん中であなたと出…