2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 中国は経済発展で変わったといわれてきたが、長野の聖火リレー騒動で沿道に林立した五星紅旗に、文革時代と同じメンタリティじゃないかという感想をもった人はすくなくないだろう。 聖火リレー騒動ではマスコミの報…
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 毒餃子事件をきっかけに中国のすさまじい環境汚染がテレビで紹介されるようになった。雑誌や単行本では以前から紹介されていたが、テレビの影響力は数段上で中国からの輸入食材が急に売れなくなった。春に飛来する…
→紀伊國屋書店で購入 「社会起業というフロンティア」 リストカット、自殺願望者たちの命を救うために伴走してきたライター&エディターの今一生氏。この数年間、ビジネス取材にかけずりまわっている。ニート、ひきこもりの当事者たちが、スモールビジネスを…
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 スーザン・シャークの『危うい超大国』に中国は先進国の仲間入りをする前に高齢社会をむかえるとあった。所得が増えるにつれ出生率が低下するのは世界的な傾向だが、中国の場合、一人っ子政策によって人口の抑制を…
→紀伊國屋書店で購入 中国は1971年、ニクソン訪中に先だって15人のアメリカの大学院生を招いたが、著者のスーザン・シャーク氏はその一人に選ばれ、周恩来と親しく言葉をかわした。今は下野して大学で教鞭をとっているが、アメリカ国務省で長らく中国を担当…
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 産経新聞は毛沢東時代の激烈な権力闘争を多くの証言で暴いた名著『毛沢東秘録』を出しているが、本書はその続篇である。著者の伊藤正氏は現在は産経新聞に移っているが、1974年以来、共同通信社の北京特派員をつと…
→紀伊國屋書店で購入 「帯はむずかしい」 数年前、ローレンス・ノーフォークの『ジョン・ランプリエールの辞書』〈上〉・〈下〉の邦訳が出たとき、帯のキャッチコピーは、「エーコ+ピンチョン+ディケンズ+007!」というものだった。昨年、長年待ち望まれ…
→紀伊國屋書店で購入 「四万冊の本に囲まれて生を終える」 この春に急逝した草森紳一氏を追悼する会が、昨夜、九段会館で開かれた。草森氏には生前に何度かお会いしていたし、彼と最後まで関わりのあった女性と、ふたりの間にできた娘さんを存じ上げている。…
→紀伊國屋書店で購入 「エステ家姉妹とダヴィンチを描いたロマン溢れる作品」 以前、フランスの南部を旅していたとき、イタリアとの国境の近くのビーチに行ったことがある。華やかながらも落ち着いた感じのあるビーチで居心地が良かった。翌日、イタリア人が…
→紀伊國屋書店で購入 「悪妻伝説」 漱石の私生活を扱う本はいつも人気が高い。その多くがタネ本にしているのが本書である。語り手は未亡人の夏目鏡子。娘婿の松岡譲による筆録なのだが、鏡子の落語みたいな語り口が実に雄弁で、ほとんど芸の域に達している。…
→紀伊國屋書店で購入 「翻弄される「リハビリテーション」」 著者の多田富雄さんは、1971年の「サプレッサーT細胞」の発見で有名な免疫学者です。2001年5月、旅先の金沢で、脳梗塞の発作が彼を襲います。右半身麻痺の他に、重度の嚥下障害(「えんげしょう…
→紀伊國屋書店で購入 「「SEC」なふたり」 「アンアン」の創刊当初のエピソードが綴られた赤木洋一『「アンアン」1970』(平凡社)。アートディレクターだった堀内誠一の手によって創刊号の巻頭を飾ったカバーストーリーのための、パリでの撮影隊の様子など…
→紀伊國屋書店で購入 「「報道写真」がたどった試行錯誤の道程」 タイトルの「フォト・リテラシー」は耳慣れない言葉かもしれないが、「メディア・リテラシー」なら聞いたことがあるだろう。メディアの「読解力」を意味する言葉で、対象となる多くは映像メデ…
→紀伊國屋書店で購入 第一子を身ごもった女性は美しい、と思う。救世主の受胎を天使に告げられたときのマリアの当惑―この神聖にして人間らしい感情の表出が、受胎告知(the annunciation)という絵画テーマの妙味であり、謎である。しかし、男には男の見方があ…
→紀伊國屋書店で購入 「一文芸編集者の回顧録、名著です。」 大村彦次郎さんは講談社の『小説現代』や『群像』など文芸雑誌の編集長を務めた方である。大村さんの回想記がおもしろいというのは、たしか坪内祐三さんがどこかで書いていらして、気になっていた…
→“Sean Scully” →“Sean Scully:A Retrospective” →“Sean Scully:Wall of Light” 「ストライプの魔術」 ただのストライプの組み合わせと見えるものから、驚くほどの表現力が生まれることがある。 アイルランド出身の画家ショーン・スカリーの作品は、禁欲的な…
→紀伊國屋書店で購入 「少女とはいったい何ものなのか?」 「少女」という言葉は考えれば考えるほど不思議だ。性別を表すと同時に、人間の成長のある特定の一時点を示す言葉ではあり、日常的によく使用される言葉だ。だが、「少女」という言葉からわたしたち…
→紀伊國屋書店で購入 「ベートーヴェン以降の名曲悪評集」 批評家、という職種がある。個人的につきあえば立派な人格の方々だが、一般的にはあまり歓迎されない場合が多い。そうした大先生のご意見を拝聴、拝読させていただくのは興味深いものの、自分自身が…
→紀伊國屋書店で購入 路地爺、長尾宏の微笑み 東京の下町の風景、124枚——土手にのぼって土筆を摘む青い軍手のおじさんと車椅子にすわって待つおばさん/日向ぼっこする赤ちゃんの笑顔に思わず手を合わせて微笑む通りすがりのおじいちゃん/ランドセルをあけ…
→紀伊國屋書店で購入 「さよならカート・ヴォネガット」 僕が初めてカート・ヴォネガットに会ったのは2000年のことだった。 その時僕は『Grand Central Winter』を出版した作家リー・ストリンガーから本のリーディングをやるという連絡を受けていた。ス…
→紀伊國屋書店で購入 土地の命の力に押されて最果てに行ってしまった気持ちになる観光 どんな場所でも、そしてどこでもきっと同じ長さの、その土地自体の命がある。それに比べて私たち人ひとりぶんの一生はあまりに短く、しかも同じ場所にそう長くは居ないか…
→紀伊國屋書店で購入 本書評は、早瀬晋三著『歴史空間としての海域を歩く』または『未来と対話する歴史』(ともに法政大学出版局、2008年)に所収されています。 帯に「通説「アジア間交易論」の歪みを正し 東アジア近現代史の 新しい歴史像を提示する」とあ…
→紀伊國屋書店で購入 「Led Boots(上原ひろみ)で目が覚めて 夢の輪郭がはっきりしたところで 寝入った時は「金子な理由」なのに」 最近、生々しい夢を見ます。生々しいと言っても、そういう生々しさではなく、登場人物が自分の日常の身の回りの人物で、日…
→紀伊國屋書店で購入 「天才科学者たちの研究哲学」 ここのところ読書をしていなかったわけではなく、紹介できるような気持ちになれる本を読んでいなかったので、ブログの更新を怠っていました。 資料集めのための読書というのは、砂を噛むような時間の連続…
→紀伊國屋書店で購入 「祝!復刊!」 改訂復刊に際し、言を極めて慶びたい。青春の書であって、ソウル・ミュージックのみならず、ポピュラー・ミュージック全領域における名著の改訂新版。買うべし、としかいいようがない傑作。音楽なしでは生きていけないよ…
→紀伊國屋書店で購入 「沿線アドレッサンス」 同名のブログでほぼ毎日書きつづけられている一ページマンガの単行本化。 河原、高架線、校舎、屋上。舞台はおそらく、都心から急行で四、五十分の町のはずれ。登場するのは制服の女の子と男の子。電車が鉄橋を…
→紀伊國屋書店で購入 「現実と虚構における殺害の必然」 どうした風の吹きまわしか、近頃のわたしは実話に惹かれるようだ。たとえば『無名』がそうであるように、個人的事実をもとに描かれた随筆や、その事実に若干の虚構を施したような小説にこころの癖が向…
→紀伊國屋書店で購入 [劇評家の作業日誌](37) 演劇とは旅に似ている。あるいは旅こそが演劇のメタファーなのかもしれない。人々は冒険の旅に出る。そこで出会った者たちと対立が起こり、決定的な行為がなされ、劇が生れる。これがいつに変わらぬ演劇の原型…
→紀伊國屋書店で購入 本書評は、早瀬晋三著『歴史空間としての海域を歩く』または『未来と対話する歴史』(ともに法政大学出版局、2008年)に所収されています。 「日本は、とんでもない世界に踏み込んでしまった!」というのが、最初の読後感だった。その「…
→紀伊國屋書店で購入 家が似合う人たち 大人になったら誰もが家を作るのだと思っていた。一軒家が並ぶ田舎だったし、左官業をやっていた祖父のところにお弟子さんや職人さんが多数出入りしていたことも影響していただろう。色とりどりの壁土やタイルや道具に…