書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

河出ブックス

引き続き「河出ブックス」をよろしくお願いします!

半年のあいだ、この「書評空間」にお邪魔しておりましたが、今回が最終回です。 河出ブックス、次回の配本は4月初旬、次の3点を予定しています。 014 海野弘『秘密結社の時代――鞍馬天狗で読み解く百年』 幕末から20世紀にかけて多数存在し暗躍した秘密結社の…

『検閲と文学――1920年代の攻防』紅野謙介(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 「政治と文学」を論じ直すために(評者・成田龍一) 検閲とは、表現の自由の根本にかかわる問題である。思想史研究の鹿野政直は、『近代日本思想案内』(岩波書店、1999年)で、近代日本の思想の歴史的展開をたどるとともに、それを…

『貧者の領域――誰が排除されているのか』西澤晃彦(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 河出ブックス、2月上旬発売のタイトルをご紹介しています。 2点目は、西澤晃彦さんの『貧者の領域――誰が排除されているのか』です。 西澤さんは、東洋大学教授(都市社会学、階級・階層構造論)。ここ数年で、ようやく「貧困」が社会問…

『日本語は生きのびるか――米中日の文化史的三角関係』平川祐弘(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 河出ブックス、2月上旬発売のタイトルをご紹介していきます。 1点目は、平川祐弘さんの『日本語は生きのびるか――米中日の文化史的三角関係』です。 平川さんは、比較文学者で、東京大学名誉教授。フランス、イタリア、ドイツの留学経験…

飯沢耕太郎『写真的思考』トークイベントのお知らせ

河出ブックス創刊第3弾、吉村正和『心霊の文化史――スピリチュアルな英国近代』 、丸川哲史『竹内好――アジアとの出会い』 は間もなく発売となります。ぜひご覧ください。 ***** イベントのご案内です。あさっての10日です。 先月刊行いたしました、飯沢…

『竹内好――アジアとの出会い』丸川哲史(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 河出ブックス創刊第3弾、来年1月上旬発売のタイトル2点をご紹介しています。 2点目は、丸川哲史さんの『竹内好――アジアとの出会い』です。 丸川さんは、明治大学政治経済学部准教授(東アジア文化論・台湾文学)。20世紀東アジアの視点…

『心霊の文化史――スピリチュアルな英国近代』吉村正和(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 ご無沙汰いたしました。 今月は、長山靖生『日本SF精神史』 、飯沢耕太郎『写真的思考』の2点を刊行いたしました。ぜひお手にとってご覧ください。 また、創刊ラインナップの橋本健二『「格差」の戦後史』が、昨日の朝日新聞書評にて…

『読者はどこにいるのか――書物の中の私たち』石原千秋(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 評者:高野優(フランス語翻訳家) 今回は書評をお届けします。フランス語翻訳家の高野優さんが、創刊ラインナップ『読者はどこにいるのか』について書いてくださいました。高野さんは、ヴェルヌ『八十日間世界一周』やファンタジー『ア…

『写真的思考』飯沢耕太郎(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 河出ブックス創刊第2弾、12月初旬刊行の2点をご紹介しています。 続きましては、飯沢耕太郎さんの『写真的思考』です。 飯沢さんは、写真評論家。幕末・明治・モダニズムから現代まで、日本の写真評論を牽引する第一人者です。写真賞の…

『日本SF精神史――幕末・明治から戦後まで』長山靖生(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 お待たせいたしました。 河出ブックス創刊第2弾、12月初旬刊行の2点をご紹介いたします。 ***** まずは、長山靖生さんの『日本SF精神史――幕末・明治から戦後まで』です。 長山さんは、評論家・文筆家。歯科医の傍ら、近代日本の…

石原千秋×紅野謙介 対談「今、「教養」を呼び戻すために」その3

河出ブックス創刊に際して行われた『文藝』誌上での対談の第3回(最終回)です。 ::::: 【発想の奥行きに応えていく選書として】 石原●選書と新書は書き手にとってどのように違うのかなと考えた時に、本屋さんに長く置いてもらえるというメリットは大…

石原千秋×紅野謙介 対談「今、「教養」を呼び戻すために」その2

河出ブックス創刊に際して行われた『文藝』誌上での対談の第2回です。 ::::: 【連鎖する読書としての役割】 紅野●今までの総合雑誌というのは、様々な事象がセグメント化されながら載っていて、それらを投げ与えられながら自分で取捨選択して読んで考…

石原千秋×紅野謙介 対談「今、「教養」を呼び戻すために」その1

河出ブックス創刊から2週間、おかげさまで早々に重版が決まったタイトルもございます。 さて、今回は、この創刊に際して弊社の『文藝』(2009年冬号)誌上で行われた、『読者はどこにいるのか』の石原千秋さんと、『検閲と文学』の紅野謙介さんの対談をお送…

「河出ブックス」 いよいよ発売です!

ちょうど1ヶ月前からご紹介してきた「河出ブックス」、いよいよ発売となりました! 改めまして、創刊の6点は以下のとおりです。 ●石原千秋『読者はどこにいるのか――書物の中の私たち』 ●島田裕巳『教養としての日本宗教事件史』 ●橋本健二『「格差」の戦後史…

開催迫る! 「河出ブックス」創刊記念トークセッション

「河出ブックス」の創刊まで、あと1週間を切りました。 再びのご案内になりますが、創刊直後の今月15日、下記の通り、創刊記念トークセッションを開催いたします。 すでにご紹介した創刊ラインナップに入っていただいた、石原千秋さん、島田裕巳さん、そして…

『日本の植民地建築――帝国に築かれたネットワーク』西澤泰彦(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、最後の6点目は、西澤泰彦さんの『日本の植民地建築――帝国に築かれたネットワーク』です。 西澤さんは、名古屋大学大学院環境学研究科准教授。専攻は建築史。2009年日本建築学会賞(論文)を受…

『脳科学の真実――脳研究者は何を考えているか』坂井克之(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、5点目は坂井克之さんの『脳科学の真実――脳研究者は何を考えているか』です。 坂井さんは、東京大学大学院医学系研究科准教授。専攻は認知神経科学。ヒトの心の働きの脳内メカニズムを脳画像を…

『「格差」の戦後史――階級社会 日本の履歴書』橋本健二(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、続いては、橋本健二さんの『「格差」の戦後史――階級社会 日本の履歴書』です。 橋本さんは、武蔵大学社会学部教授。専攻は社会学。データを駆使して日本社会の階級構造を浮き彫りにする研究を…

『教養としての日本宗教事件史』島田裕巳(河出書房新社)

→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップを順次ご紹介しています。 〈選書〉という器全体が盛り上がってほしいという願いを込めて、各著者に「この〈選書〉がすごい!」という推薦の〈選書〉を挙げていただいていますので、そちらもお楽しみ…

「河出ブックス」創刊記念トークセッションのご案内

ひとつご案内です。 10月15日に、創刊記念トークセッションを開催いたします! もしよろしければ、お誘い合わせのうえ、お越しください。 パネラーは、 創刊ラインナップに加わってくださった、石原千秋さん、島田裕巳さん、 そして、目下、河出ブックス執筆…

「河出ブックス」創刊まで、あと1ヶ月。

こんにちは。河出書房新社編集部の藤﨑と申します。 しばらくのあいだ、この書評空間にお邪魔することになりました。 どうぞよろしくお願いします。 さっそくですが、私ども河出書房新社では、10月10日、「河出ブックス」という新シリーズを創刊します! い…