書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

増井俊之

『アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』スティーブ・ウォズニアック(ダイヤモンド社)

→紀伊國屋書店で購入 「Wozに訊け!」 Apple創業者のひとりSteve Wozniak(Woz)の自伝である。Gina SmithというライターがWozに55回もインタビューして本にしたらしい。 もうひとりの創業者であるSteve Jobsは超有名であるが、 WozはAppleを成功に導いたApple …

『メディアの実験集「モノサシに目印」 コトバ/デザイン/アソビ』長谷川 踏太(毎日コミュニケーションズ)

→紀伊國屋書店で購入 「デザインとコトバのアイデア玉手箱」 昔の会社の同僚に異常に優秀なデザイナがいて、美しく動きのある秀逸なWebページをサクサク作る様子に常々驚愕していたのだが、なんでメーカーで働いてるんだろうと不思議に思う間もなく、英国の…

『 グーグル・アマゾン化する社会』森 健(光文社)

→紀伊國屋書店で購入 「一極集中への警鐘」 Googleが/Amazonが/Web2.0が凄いという本が最近巷にあふれているが、 本書はこれらのサービスの凄さや面白さを宣伝する本ではなく、 ネットの進化によって発生する一極集中の問題について議論した本である。 ネッ…

『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル ブライソン(日本放送出版協会)

→紀伊國屋書店で購入 「科学の歴史を楽しく学ぼう」 広い範囲にわたる科学の現状や発見の歴史について楽しく学ぶのに絶好の本である。 技術を扱う仕事をしている理系の人間でも、 「原子の中身はどうなってるの?」 「宇宙の果てとかビッグバンとかってわかっ…

『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』アルバート ・ ラズロ ・ バラバシ(NHK出版 )

→紀伊國屋書店で購入 「複雑なネットワークの構造を解析!」 様々な複雑なネットワークの興味深い構造に関する理論と実例について詳しく解説されている。 バラバシ氏はネットワーク構造の研究をしている物理学者だが、 昔はサイエンスライターの仕事もしてい…

『グーグル Google - 既存のビジネスを破壊する』佐々木 俊尚(文藝春秋)

→紀伊國屋書店で購入 Google検索やGoogle地図を利用したり、Googleに関する記事や書籍を読んだりすると、Googleの技術の凄さや人間の優秀さはよくわかるのだが、 実際のところGoogleのビジネスモデルはどうなっているのか? Googleに弱点は無いのか? Googleは…

『ウェブ進化論』梅田 望夫(筑摩書房)

→紀伊國屋書店で購入 「ウェブ進化論」 Webのトレンドって何だろう?10年後のインターネットはどうなっているだろう? ネットの世界は進歩は速すぎて予想など不可能に思われるが、 本書を読めば確かな方向性を感じることができる。 インターネット関連のビジネ…

『スローなユビキタスライフ』関根 千佳(地湧社)

→紀伊國屋書店で購入 「本当のユビキタスコンピューティング」 「ユビキタスコンピューティング」という言葉が流行している。最先端技術の開発で有名なXerox PARCの研究者が将来の計算機環境を予言した言葉だとか、いつでもどこでも計算機が使えるようになる…

考える脳 考えるコンピューター

→紀伊國屋書店で購入 「スーパーエンジニアが脳を解明!」 脳関連の書籍が激しい勢いで多数出版されているが、脳の知性を実現する実装手法まで示唆したものは少ないだろう。 本書の著者Jeff Hawkinsは、圧倒的シェアを誇る携帯端末「Palm」の生みの親であるス…

逆風野郎!—ダイソン成功物語(日経BP社;日経BP出版センター)

フィルタが全く要らない「サイクロン掃除機」を発明したダイソン氏の自伝である。 サイクロン掃除機の発明にいたるまでの数々の経験や、発明したサイクロン掃除機を実用化/商品化するまでの様々なできごとや苦労話が楽しげに書かれている。何かを作って世に…