2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 建築家が、子どもたちに向けて、さまざまな切り口から「家」を伝える絵本のシリーズ。 1994年、著者がはじめて設計した集合住宅「コルテ」は、ワンルームマンションだが、同じ部屋が一列にならぶだけの味気ないプランでは寂しいと、中庭…
→紀伊國屋書店で購入 「遠野には「何か」がある」 岩手県遠野市といえば、良く知られた場所である。およそ100年まえに柳田國男がまとめた『遠野物語』の舞台であり、それもあってか多くの文化人がこの地を訪れたり、また、平地と山地が適度に混ぜ合わさった…
→紀伊國屋書店で購入 「リアルな社会変動を描きだした歴史マンガ」 本作は、2011年に第56回小学館漫画賞(少女部門)を受賞したマンガであり、また2010年には嵐の二宮和也主演で映画化されている。すでに広く知られた作品であり、それに対する評価などもあま…
→紀伊國屋書店で購入 「他人事では済まされない一冊」 今日の日本社会では、少子・高齢化が進んでいて、老親扶養や介護が喫緊の課題であることは疑うまでもない。近年では、ようやく制度面での整備(介護保険など)も進められてはきたものの、対応が後手に回…
→紀伊國屋書店で購入 「恋愛・性愛至上主義を相対化するために必読の一冊」 本書は、フェミニストであり、女性のためのアダルトグッズショップの代表も務めている北原みのり氏が、雑誌『an・an(以下、本書にならって“アンアン”)』を、その創刊号から読み直…
→紀伊國屋書店で購入 「「24時間・365日の安心」の理想と現実」 以前の書評(2010年9月21日 注1)で「小規模多機能サービス拠点論」についてふれたことがありますが、今回は、そのようにして導入された小規模多機能(注1)が現在どのような情況にあるのか…
→紀伊國屋書店で購入 「才能ある人間と、自分は、何が違うのだろう」誰でも一度は考えたことがあるでしょう。私も毎日考えてしまいます。私は書店が大好きです。心臓をガシッとつかまれて、激しく揺さぶられるような面白い本に出会いたい。平台の上を見るた…
→紀伊國屋書店で購入 「シャラポワ」「ラフマニノフ」「ツルゲーネフ」、これらロシアを代表する有名人の姓のなかに、ロシアのイスラーム史が隠されているという。これらの姓には、アラビア語、ペルシア語、テュルク語など、東方起源のことばが含まれている…
→紀伊國屋書店で購入 「脳と心の研究の魅力を垣間見る」 言語理論に関心を持ち始めて少し経った頃、ことばの研究はことばの世界を超えて広く心や脳の問題とつながっていることを知った。その広がりを知ったとき、手にしたのが、Ulric NeisserのCognitive Psy…
→紀伊國屋書店で購入 「コロンバスの「発見」が世界にもたらしもの」 歴史家ではなくサイエンス系の著者によって著された歴史の本。 15世紀、ヨーロッパは世界で最も強力で富んだ国であった中国との貿易を望んでいた。スペインもそんな国のひとつであったが…
→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 表題の「テルマエ・ロマエ」とは「ローマ風呂」という意味のラテン語である。マンガ大賞2010、手塚治虫文化賞短編賞などを受賞、現在第4巻が予約募集中で来年には映画が公…
→紀伊國屋書店で購入 北海道での幼年期、画学生時代、新制作協会の設立、シベリアでの抑留生活、戦後の再出発。粘土と静かに格闘し、理屈でなく体で表現し続けた彫刻家の自伝の文庫化である。一九一二年(明治四五)の生まれ、今年の春、九十八歳で亡くなっ…
→紀伊國屋書店で購入 世界史をとった人ならこの題名におぼえがあるだろう。エリュトゥラー海とはギリシア語で「紅い海」、紅海をさすが、東西の海上貿易がはじまると紅海につづくインド洋やペルシャ湾もエリュトゥラー海という言葉で総称されるようになった…
→紀伊國屋書店で購入 「損得の彼岸の輝き」 津村記久子(小説家) 以前は、大人になればもうちょっと楽に息ができるようになるだろうと思っていた。それは二十代で働くようになって、少しの金銭的な自由を得たことによって叶えられたかのように見えたのだけ…
→紀伊國屋書店で購入 「歌舞伎町の羊飼い」 昨秋、仕事で九州を訪れたとき、ちょうど映画『悪人』の上映が始まった頃で、福岡で会う人の話題はもっぱら「『悪人』観た?」だった。原作は吉田修一の同名小説で、映画の脚本も吉田が担当している。この作家が長…
→紀伊國屋書店で購入 紀元8年、ウェギリウスもホラティウスもすでになく、50歳になったオウィディウスはローマ随一の詩人の名声をほしいままにしていたが、滞在先のエルバ島から急遽ローマに呼びもどされ、黒海の畔の町トミスへの「左遷」を言いわたされた。…
→上巻を購入 →下巻を購入 オウィディウス中期の代表作であり、ヨーロッパ文学の古典中の古典として著名な作品である。ヨーロッパ人がイメージするギリシア・ローマ神話は本書であって、まかりまちがってもアポロドーロスではない。西洋古典絵画はほとんどが…
→紀伊國屋書店で購入 本書は、2つのシンポジウムがもとになっている。ひとつは2009年に北海道開拓記念館との共催で開催された「日本帝国崩壊と人口移動-引揚げ、送還、そして残留」で、もうひとつはその翌年に「引揚げ港・博多を考える集い」という福岡の民…
→紀伊國屋書店で購入 3月の福島原発事故から半年以上の時間が過ぎた。広範囲の地域に被害がもたらされ、津波によって家を失わずとも戻れない方々がたくさんおられる。これからどうなるのか、子供たちの健康は…などなど心配はつきない。 1986年4月26日、ウク…
→紀伊國屋書店で購入 ラテン文学の黄金時代を代表する詩人、オウィディウスによる恋愛の指南書である。 オウィディウスはカエサルが暗殺された翌年、アペニン山中のスルモ(現在のスルモナ)に生まれ、15歳になると勉学のためにローマに出た。アウグストゥス…
→紀伊國屋書店で購入 「岡本敏子の「太陽の塔」」 今年は岡本太郎生誕100年ということで、種々のイベントが企画されている。1970年の大阪万博の時私は高校2年生で、修学旅行で万博を見ている。普段は高校3年生で修学旅行に行くのだが、この時は学校側の計ら…
→紀伊國屋書店で購入 「アンチ・ヒーロー、ニック・ストーンが活躍するスリラー」 イギリスのスリラー作家アンディ・マクナブはなかなか変わった経歴の持ち主だ。1959年、病院の外に篭に入れられたままの捨て子として見つかった彼は、若くして陸軍に入隊…
→紀伊國屋書店で購入 「路上の声、台所の音」 『ビッグイシュー日本版』を買うようになってから、もう6年ほどになるだろうか。最初はホームレスの支援運動を手伝っている母から、「こんな雑誌があるの、見かけたら手にとってみてね」と渡されたのがきっかけ…
→紀伊國屋書店で購入 「4億の少数派」ということばを、いまわたしたちはどうとらえたらいいのだろうか。まとまれば、なんでもできる数のように思える。この「少数派」ということの意味と、「少数派」の帰趨がわかれば、南アジアだけでなく、イスラーム世界、…
→紀伊國屋書店で購入 「夜空を見上げて、暦を感じる」 書評空間という場を与えていただいているにもかかわらず、長く休んでしまったり、かと思うと思いついたように書評をアップするいいかげんなわたしとは対照的に、ストイックなまでにコンスタントに書評を…
→紀伊國屋書店で購入 本書は、2冊の専門書によって分析・考察、裏付けされたことに基づいて書かれているため、安心して読むことができた。しかも、20年近くに及ぶ地元との交流を背景に、地元目線で書かれているため、人びとの生活の息吹が感じられた。研究で…
→紀伊國屋書店で購入 「狂気が漂う幻想的な作品」 夏のニューヨークは屋外で過ごす時間が多くなる。この間は家族と友人で食べ物や飲み物を持ってセントラルパークでピクニックをやった。 陽が落ちる8時頃になると、僕たちがピクニック・シートを敷いた周り…
→紀伊國屋書店で購入 「〝松尾ではなかった人たち〟の物語」 このところ大串先生、快調である。ついに「ドロドロの××劇」の話まで出て、「ええ!ええ!」と引き込まれてしまった。筆者には残念ながらそういう華々しい話はないのだが。 今回とりあげるのはラ…
→紀伊國屋書店で購入 コンピュータのおかげで調べ物は格段にたやすくなった。電子辞書は以前から重宝していたが、ちょっとした単語ならインターネットで無料で調べられるようになった。自動翻訳の訳文は読めたものではないが、知らない言語の文章のおおよそ…
→紀伊國屋書店で購入 「恋のルール・新しいルール」 どうしよう。何から話せばいいかわからない。読み終わったあと、猛烈に「この本について語りたい!」と思い立ってパソコンを立ち上げたものの、わたしの言葉ではこの本に追いつかないような気がしてぼんや…