2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧
[劇評家の作業日誌](2) 「en-taxi」という雑誌をご存じだろうか。気鋭の評論家・坪内祐三や福田和也、作家の柳美里らが責任編集している「超世代文芸」のリトルマガジンだ。権威的で分厚く重い雑誌では時代の深部に届かない。タクシーの中で、まるで走り読…
→紀伊國屋書店で購入 引っ込み思案で女性にもてず、人づき合いが下手で友人のサークルの中でしか音楽活動をできなかった“偉大なるアマチュア”という先入観がもたれ勝ちなシューベルトだが、これは大いなる誤解である。シューベルトは同時代を生きた楽聖ベー…
→「教養のためのブックガイド」紀伊國屋書店で購入 →「大学新入生に薦める101冊の本」紀伊國屋書店で購入 →「歴史研究と地域研究のはざまで」紀伊國屋書店で購入 本書評は、早瀬晋三著『歴史空間としての海域を歩く』または『未来と対話する歴史』(ともに法…
→紀伊國屋書店で購入 「水ゴリをしてもやりぬく きっと俺はやりぬく」 モンマルトルの丘には早朝に行くといい。成田に戻る便は午後遅くなったので、出張中で自由になる時間は帰国する日の午前しかない。 チェックアウトは12時なので、荷物を部屋に残し、コー…
→紀伊國屋書店で購入 「人間は堕落する」 「アナーキーな理想主義」 何か坂口安吾と言うと、高校の頃は下校時に神保町を歩く一つのファッションのような響きがあった。 これもまた絶版に近い本なので紹介するのもどうかと思ったが、この「生きよ 堕ちよ」と…
[劇評家の作業日誌](1) これから当分のあいだ、このコラムを担当することになった。まずは自己紹介から始めてみよう。 わたしは70年代後半から演劇の批評を書きはじめた。当時は60年代から開始された演劇革命がその最盛期を超えて、すでにアングラ<以後>…
→紀伊國屋書店で購入 ベートーヴェンというと「苦悩の英雄」というレッテルとともに、眉間にしわがよった、あの顔が思い浮かぶ。確かに“音楽家なのに耳が聞こえなかった”というのは苦悩に違いないが、毎日が苦悩だけで満たされていたはずはない。 ベートーヴ…
→紀伊國屋書店で購入 「映画館で観る映画、 通勤電車で読む島 耕作、 肩で風切る感じ」 映画は映画館で観て下さい、とは淀川長治さんの言葉。これだけレンタルやDVDが普及すると、おのずと映画の意味も多様化するようで少し懸念しています。昔は映画といえば…
→紀伊國屋書店で購入 「笠智衆という生き方」 生まれ変わった後の目標があります。バークリー音楽学院に入ってギターを勉強する、スタンドアップコメディアンになってレイトショー司会者になる、 か、大リーグの野球選手、と思惑はどうしても外に向きますが…