2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 「あがく者のためのメディア・スピリッツ・ブック」 未来の菊池寛(文藝春秋の創業者)、野間清治(講談社の創業者)、村山龍平(朝日新聞の創業者)に向けて書いた「新しいメディア人よ、出よ!」。 著者の小林弘人(インフォバーン代…
→紀伊國屋書店で購入 「研究者でもあり支援者でもある、ということ」 この本は、文部科学省によって国際的にも先端的で優れた成果が期待できるものとして採択された「グローバルCOEプログラム」(創成拠点:立命館大学)の成果報告として刊行されたもので…
→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、最後の6点目は、西澤泰彦さんの『日本の植民地建築――帝国に築かれたネットワーク』です。 西澤さんは、名古屋大学大学院環境学研究科准教授。専攻は建築史。2009年日本建築学会賞(論文)を受…
→紀伊國屋書店で購入 まず、訳者加藤剛はじめ、著者アンダーソンのコーネル大学での日本人の教え子たちに感謝したい。著者自身が「必ずしも積極的でなかった」本書の執筆を引き受けた背景には、「本書を日本の若い人-研究者を志し大学や大学院で勉強してい…
→紀伊國屋書店で購入 この土日は、京都の立命館大学で開催された障害学会第六回大会に参加していた。私はALS関連のポスター報告3題にただ名前だけ連ねて報告はせずに済んだので、とても気楽で、大半の時間を図書販売の手伝いをしながら、ロビーの片隅で通…
→紀伊國屋書店で購入 高柳光壽『明智光秀』がまともな歴史研究の古典なら、こちらは陰謀説の古典である。八切止夫氏はトンデモ歴史の大家で、上杉謙信女性説などの珍説奇説で知られている。 謙信女性説でこりていたが、谷口克広氏の『検証本能寺の変』で諸悪…
→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、5点目は坂井克之さんの『脳科学の真実――脳研究者は何を考えているか』です。 坂井さんは、東京大学大学院医学系研究科准教授。専攻は認知神経科学。ヒトの心の働きの脳内メカニズムを脳画像を…
→紀伊國屋書店で購入 電信柱から縦横にのびる電線、そのむこうにそびえるビルと青空。ささくれた羽目板やペンキの剥げた雨どい。荒物屋の店先に吊された亀の子だわしとほうき。日にやけて痛みきった均一台の中央公論社『世界の文学』。埃を被った商店の日よ…
→紀伊國屋書店で購入 明智光秀研究の基本図書とされている本だが、今回、はじめて読んだ。発表されたのは1958年だが、1976年に新装版が出て現在でも版を重ねている。 いくら名著とされていても、史料の出揃っていなかった半世紀前の本を今さらと手にとらなか…
→紀伊國屋書店で購入 「演奏家のためのメンタル・トレーニング」 同じ著者が執筆した『新「根性」論』という新書を今年6月のブログで紹介したばかりだが、読者ターゲットを音楽家に絞り込んだ、読みやすく楽しい本が出版されたので、重ねてご紹介したい。題し…
→紀伊國屋書店で購入 著者の明智憲三郎氏は光秀の庶流の子孫と伝えられる家に生まれた人である。明智の名をはばかって代々明田を名乗ってきたが、明治になって曾祖父が古文書など証拠の品とともに明智への復姓を願い、認められたという(古文書類は関東大震…
→紀伊國屋書店で購入 「パンクロッカー/作家、リチャード・ヘルのロード・ジャーナル」 9月10日、かつてCBGBがあったすぐ近くのクラブ、バワリー・エレクトリックでリチャード・ヘルとヴォイドイズの新アルバム「Destiny Street Repaired」のリリース・…
→紀伊國屋書店で購入 『本能寺の変 光秀の野望と勝算』で藤本正行・鈴木眞哉の『信長は謀略で殺されたのか』と並べて評価されていたので読んでみたが、独自の見解を打ちだした本ではなく、これまでの本能寺の変研究を紹介したレビュー本だった。新書判の倍の…
→紀伊國屋書店で購入 「闊達な漱石」 漱石というとノイローゼとか胃弱とか、病気のイメージがつきまといがちだ。しかし、この本に出てくる漱石は快活で闊達な青年である。それはもう従来の漱石像を覆すほどだ。 夏目漱石は第一高等中学校時代の夏やすみに、…
→紀伊國屋書店で購入 「ブラジルのアフリカン・カルチャーの源を探る」 しょっちゅう旅をしていると思われているらしく、行ってない国はありますか、などと訊かれることがある。とんでもない。地球上のほんのわずかな場所しか知らない。インド、アフリカ、中…
→紀伊國屋書店で購入 「何を捨てるのか?」 パリはすっかり秋模様だ。10時過ぎまで明るかった夜も、どんどん闇の迫る時が早まってくる。南国が好きな人達には、これからが長く鬱陶しい冬の始まりになるだろう。北国生まれの私は、長い夜がそれ程苦ではない。…
→紀伊國屋書店で購入 本能寺の変から山崎の合戦にいたる経過を良質の史料を用いて再構成した本である。最初はトンデモ説に反駁する本を書こうとしたが、藤本正行・鈴木眞哉『信長は謀略で殺されたのか』と谷口克広『検証本能寺の変』に尽くされているので、…
→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップ紹介、続いては、橋本健二さんの『「格差」の戦後史――階級社会 日本の履歴書』です。 橋本さんは、武蔵大学社会学部教授。専攻は社会学。データを駆使して日本社会の階級構造を浮き彫りにする研究を…
→紀伊國屋書店で購入 映画化された話題作である。信長の登場する小説は枚挙にいとまがないが、安土城を建てた実在の大工の棟梁、岡部又右衛門を主人公にした小説ははじめてだろう。 安土城は謎の多い建築だが、近年、近世城郭の常識を越えた破天荒な構造だっ…
→紀伊國屋書店で購入 本書を読むと、A級戦犯として死刑に処された軍人にも戦争責任はないと錯覚してしまう。「解説」では、東京裁判で死刑判決を受けた理由をつぎのように説明している。「検察側が武藤について重視したのは一九三七年以降の役職、すなわち…
→紀伊國屋書店で購入 思い出をかたちに、というふれこみで写真を一冊の本のかたちに編集するという商品の、フィルム会社のテレビコマーシャルを眺めていて、思い浮かぶのは生まれたての自分のまるはだかが写された一枚からはじまる、父親の編集による分厚く…
→紀伊國屋書店で購入 「敬語論ではありません」 「ポライト」(polite)という英語は、ふつう、「丁寧な」と訳される。だから、このタイトルを見て「なんだ、敬語の話か、マナーの話か」とがっかりする人もいるかもしれない。しかし、それは間違い。「ポライト…
→紀伊國屋書店で購入 「サナダムシが歌うダンテ」 このところ、アウシュヴィッツ体験者の文章ばかり読んでいた。フランクル『夜と霧』、エリ・ヴィーゼル『夜』、プリーモ・レーヴィの『アウシュヴィッツは終わらない』『溺れるものと救われるもの』といった…
→紀伊國屋書店で購入 「河出ブックス」の創刊ラインナップを順次ご紹介しています。 〈選書〉という器全体が盛り上がってほしいという願いを込めて、各著者に「この〈選書〉がすごい!」という推薦の〈選書〉を挙げていただいていますので、そちらもお楽しみ…
→紀伊國屋書店で購入 「あの人の鼻歌が聞こえる、ほろりと泣ける名著」 忌野清志郎 ちょっとめげていた。理由はいろいろある。ここに書くような価値のあることではない。些細なことでめげていた感じだ。はっきりした理由はない。 昨夜、帰宅すると、妻が夕食…
→紀伊國屋書店で購入 「書物の運命」 毎週日曜、某新聞の書評欄を眺めては、いつも思う。なぜ新刊本ばかり取り上げるのか。もっとよい本ならいくらでもあるのに――。 活字離れとか学術出版の危機とかよく言われるが、じつは今の世の中、新刊本が洪水のように…
→紀伊國屋書店で購入 「第二次大戦後、オランダとの独立戦争中のインドネシア・東部ジャワで発生した残留日本兵による特別遊撃隊。この部隊を率いた三人の男たちは、いかなる思想を持ち、いかなる来歴を経てそこにたどり着いたのか。彼らの等身大の生と死を…
→紀伊國屋書店で購入 「Unputdownable ― 怖いけれどやめられない」 創元推理文庫から邦訳がこれまで3点出ている気鋭女流の新作。エンターテイメント性の強い推理小説の本流というより、登場人物の心理を巧みに紡ぎながら緊張を高めていくそのスタイルは、し…
→紀伊國屋書店で購入 「この本を片手に代々木公園を歩こう」 1964年の東京オリンピックで選手村となり、その後森林公園として整備された代々木公園には、今も選手宿舎として使われた建物が一棟残されている。これに転用されたのが、1945年12月に連合軍に接収…
ひとつご案内です。 10月15日に、創刊記念トークセッションを開催いたします! もしよろしければ、お誘い合わせのうえ、お越しください。 パネラーは、 創刊ラインナップに加わってくださった、石原千秋さん、島田裕巳さん、 そして、目下、河出ブックス執筆…