第8位 『その日のまえに』重松 清
(文藝春秋/1,500円/4163242104)
本書は愛する人の死に遭遇することで幸せの意味を発見するという短編連作作品です。感動と涙なしにはとても読めません。“その日”とは死を迎える日のことを云いますが、“そのまえ”は死を宣告された時の絶望感を考えると自分を鼓舞してその日を如何に迎えるか、周りの人はどの様に接するか非常に計り知れない心の苦闘が痛感させられる。当然“その日のあと”も残された人々の心の中に愛する人の魂が生き続ける。
【乙津宜男・店売総本部】
この本に出会えて本当に良かった!ありがとう。消えゆく命の前で送る側の準備のあり方、逝く側の心の持ち方……。心して読んで下さい。不意に心がゆさぶられます。
【鶴見百代・クレド岡山店】