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『TCP/IPバイブル 』ウォッシュバーン,ケビン(ソフトバンク)

TCP/IPバイブル

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どんな世界にも「そこに行けばなんとかなる」「あの人に聞けば必ず分かる」というキーポイントがある。宗教のことで分からないことがあれば、取りあえず中沢新一の本を読もうかとか、アニメのことで知りたいことがあればまずは秋葉原に行こうとか、その類の「聖地」である。TCP/IPの場合の「聖地」は本書である。書物だから聖書であろうか。書名もそのものずばりである。

 TCP/IPは現代ネットワーク技術の礎である。ネットワーク業務に関わってTCP/IPに触れない日はない。したがって、TCP/IPに関わるトラブルにも毎日事欠かないわけであるが、何か分からないことがあったら、取りあえず本書を読めばどこかに理由が必ず書いてある。読み通すのも一興だが、通常はリファレンスとして使う。何がどこに書いてあるか頭に入れておけば、詳細事項はトラブルの時に読めばよい。多くのネットワークスペシャリストが机の中に隠してある1冊。

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