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『ディズニーランドという聖地』能登路雅子(岩波新書)

ディズニーランドという聖地
能登路雅子

工学部・女性

→紀伊國屋書店で購入

ディズニーランドという聖地

1.この本との出会いはいつですか?

大学1年の冬休みに、駒場の図書館で「ディズニーランド」と検索して見つけた。主にオーランドに開園したアメリのディズニーランドについて論じている。

2.どんな内容の本ですか?

ウォルトディズニーの伝記、ディズニーランドの沿革、アトラクション分析。アトラクション分析は、東京ディズニーランドのしくみはオーランドのディズニーランドとほぼ同じなので、違和感なく読める。

3.この本のどういうところが好きですか?
(抽象的にでも具体的にでもいいです)

アトラクションに対する独自の考察。さまざまなディズニー本の草分け的存在。よく引用されているのを見ます。おそらく、解釈として筋が通っていて、新しい解釈を付け加える余地がない。具体的には、カリブの海賊の部分とジャングルクルーズの部分。いかにアメリカという文化を反映したものかというのが分かる。

4.この本からどのような影響を受けましたか?

好きなものをただ好きなだけでは何も生まれないこと。知識と知識をつなげてそこに新しい意味を見いだすことが、価値の作り方であること。また、好きなものはとことん好きで構わないんだ、という肯定感を得て安心した。