書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2006-12-29から1日間の記事一覧

『悲しい本』マイケル・ローゼン作、クェンティン・ブレイク絵(谷川俊太郎訳)(あかね書房)

→紀伊國屋書店で購入 「物語の両義性」 東京に出張したとき、空き時間に絵本売り場をうろうろしていると、子供向けの絵本としてはちょっと変わった本を見つけました。この本は、単に死別という避けられがちなテーマをストレートに扱っています。 主人公は、…

『愛の新世界』 シャルル・フーリエ (作品社)

→紀伊國屋書店で購入 「空想的社会主義」という言葉がある。マルクス主義を差別化するために作られた言葉で、他の社会主義が「空想的」(原語ではユートピア的)なのに対し、マルクス主義は「科学的」だというのである。 自分の思想がエセ科学なのをさしおい…