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プロの読み手による書評ブログ

2007-01-30から1日間の記事一覧

『なぜヒトの脳だけが大きくなったのか』 濱田穣 (講談社ブルーバックス)

→紀伊國屋書店で購入 表題の通り、なぜ人類の脳だけが異常に大きくなったのかという切口から書かれた異色の人類進化史である。著者の濱田穣氏は東南アジアをフィールドにサルの身体面の進化を研究している人だそうで、人類(ホモ属)段階の進化だけでなく、…

『フィールドワークの技法――問いを育てる、仮説をきたえる――』佐藤郁哉(新曜社)

→紀伊國屋書店で購入 「物語としての質的調査法テキスト」 東京大学大学院(社会学専門分野)に進学した1994年、私はどうやって研究を進めてよいのか分からず、悶々としていました。というのも、そこは「理論社会学の総本山」という雰囲気が濃厚で、後に私が…

『ファミリービジネス論−後発工業化の担い手』末廣昭(名古屋大学出版会)

→紀伊國屋書店で購入 本書評は、早瀬晋三著『歴史空間としての海域を歩く』または『未来と対話する歴史』(ともに法政大学出版局、2008年)に所収されています。 「専門が違うので読まない」、という人がいる。そういう人の書いたものの書評や査読を頼まれる…