書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2007-09-14から1日間の記事一覧

『マルチチュードの文法--現代的な生活形式を分析するために』パオロ・ヴィルノ(月曜社)

→紀伊國屋書店で購入 「現代における労働の意味」 ネグリ/ハートの『帝国』以来、流行になってきたマルチチュードの概念は、政治や文化などのさまざまな次元で考察すべきものだと思うが、本書が語るように、現代における労働の概念とも切り離すことができな…

哲学の歴史〈4〉「ルネサンス 15-16世紀」伊藤博明(中央公論新社)

→紀伊國屋書店で購入 哲学されなかったもののなかった三世紀をねじふせる 不況の時には哲学がブームになるとは昔からよく言われてきたことだが、若い人に哲学を教える名手だった池田晶子氏の茫然自失させる急逝が契機になり、松岡正剛氏が今時の「17才」には…