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プロの読み手による書評ブログ

2008-03-09から1日間の記事一覧

『インディアナ、インディアナ』レアード・ハント 柴田元幸訳(朝日新聞社)

→紀伊國屋書店で購入 「もののあわれとノアの箱舟」 『インディアナ、インディアナ』では、ノアという主人公の記憶と思索、過去と現在が去来する。それらは散乱しているかの印象を与えるし、実際、ノアはつれづれに回想したり夢想したりしている。つれづれな…

『詩集「三人」』金子光晴、森三千代、森乾(講談社)

→紀伊國屋書店で購入 名もなき家族が残したもの 2007年、東京の古書店で金子光晴の未発表の詩集が見つかった。 光晴と、妻である作家・森三千代(愛称・チャコ)、そして息子、森乾(けん。愛称・ボコ。のちに仏文学者)の三人の詩が、B6判200ページ余(厚…