書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2009-09-15から1日間の記事一覧

『瀕死の双六問屋』忌野清志郎(小学館文庫)

→紀伊國屋書店で購入 「あの人の鼻歌が聞こえる、ほろりと泣ける名著」 忌野清志郎 ちょっとめげていた。理由はいろいろある。ここに書くような価値のあることではない。些細なことでめげていた感じだ。はっきりした理由はない。 昨夜、帰宅すると、妻が夕食…

『マルクス・アウレリウス『自省録』――精神の城塞』荻野弘之(岩波書店)

→紀伊國屋書店で購入 「書物の運命」 毎週日曜、某新聞の書評欄を眺めては、いつも思う。なぜ新刊本ばかり取り上げるのか。もっとよい本ならいくらでもあるのに――。 活字離れとか学術出版の危機とかよく言われるが、じつは今の世の中、新刊本が洪水のように…

『東部ジャワの日本人部隊-インドネシア残留日本兵を率いた三人の男』林英一(作品社)

→紀伊國屋書店で購入 「第二次大戦後、オランダとの独立戦争中のインドネシア・東部ジャワで発生した残留日本兵による特別遊撃隊。この部隊を率いた三人の男たちは、いかなる思想を持ち、いかなる来歴を経てそこにたどり着いたのか。彼らの等身大の生と死を…