2011-06-28から1日間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 本書はジュネットがテクスト論三部作の後、1991年に出した文学論集である。表題にある「フィクション」とはもちろん虚構のことだが、「ディクション」diction とは語り方、言葉づかい、措辞をあらわす普通名詞である。 『虚構と語り方』…
→紀伊國屋書店で購入 「恋は秘すれば花」 瀬戸内寂聴の『秘花』は、何とも艶な作品だ。観阿弥、世阿弥親子の名前は、能楽の完成者として教科書にも必ず出てくるので、能のフアンでなくとも聞き覚えのある人が殆どだろう。だが、現在能は歌舞伎ほど人口に膾炙…
→紀伊國屋書店で購入 1960年代のインドネシアと日本との関係といえば、賠償ビジネスをめぐって汚職の噂が飛びかい、かかわった人びとが謎の死を遂げたり、心身に異常をきたしたりしたことが語られ、深田祐介の小説『神鷲(ガルーダ)商人』(新潮社、1986年…