書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2012-02-27から1日間の記事一覧

『つながらない生活――「ネット世間」との距離のとり方』ウィリアム・パワーズ(プレジデント社)

→紀伊國屋書店で購入 「『つながり過剰』の時代に読んでおくべき一冊」 現代社会はあらゆる分野で「つながること」に価値が置かれている。友人、恋人、家族とのプライベートなコミュニケーションからビジネスまで。「いかにつながるか」が社会のなかでの重要…

『不可能』松浦寿輝(講談社)

→紀伊國屋書店で購入 「三島由紀夫は生きている?」 1970年11月25日、三島由紀夫は本当に死んだのだろうか。私は当時高校一年生で、三島がバルコニーで演説する姿をテレビのニュースで見、新聞社がヘリコプターから撮影した、割腹自殺した後の首が転がってい…

『The End of Illness』David B. Agus(Free Press)

→紀伊國屋書店で購入 「未来の医療である個別化医療の話」 僕の人差し指は薬指よりも短い。もし男で、薬指の方が長かったら、その人が前立腺がんにかかる確率は3割り減るという。 女性の場合、人差し指より長い薬指の持ち主が骨関節症を発症する確率は、短…

『追悼の達人』嵐山光三郎(中公文庫)

→紀伊國屋書店で購入 ―嵐山光三郎という死に物狂い― 嵐山光三郎といえば、タモリのTV番組に出演するひょうきんな髭のおじさん、というイメージが拭えない。思えば30年近くも昔のことになる。矢継ぎ早にエッセイを執筆していたことなど露知らなかったわたしは…