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プロの読み手による書評ブログ

復刊候補一覧⑤ 《文学・芸術》

文学・芸術

73

岩波書店

奥村土牛

近藤啓太郎

初版1987・最終版1990年◆A5判◆254頁◆予価6510円(本体6200円)

独自の画境を拓いて日本画に革新をもたらした奥村土牛。度重なる土牛自身への取材をもとに、その芸術の核心に迫った画期的評伝。読売文学賞受賞。

74

岩波書店

源氏物語と白楽天

中西進

初版1997・最終版1998年◆A5判◆520頁◆予価8715円(本体8300円)

源氏物語』に引用される白楽天の詩文が、物語の主題や構想とどう関わるのか。物語の展開に沿って漢詩文を読み、作者の意図を探る。

75

岩波書店

能楽囃子方五十年 亀井忠雄聞き書き

亀井忠雄/土屋恵一郎、山中玲子【聞き手】

初版2003・最終版2003年◆A5判◆164頁◆予価4200円(本体4000円)

葛野流宗家預かりとして芸を支え続け、能楽界最高峰の囃子方とされる著者が、自らの芸とその半生、能楽へのあふれる思いを語る。

76

紀伊國屋書店

幻想芸術

マルセン・ブリヨン/坂崎乙郎

初版1968・最終版1992年◆A5判◆550頁◆予価8820円(本体8400円)

人間に根源的に内在する不安のイメージ、そのフォルムを体系的にまとめるとともに、古今の芸術と思考のなかで「幻想」が占める位置をたずねる。

77

紀伊國屋書店

本・子ども・大人

ポール・アザール/矢崎源九郎、横山正矢訳

初版1957・最終版2001年◆四六判◆276頁◆予価2730円(本体2600円)

子どもにどんな本を与えればよいか――大人の固い頭で夢のない教訓だらけの本を与えないよう、軽妙洒脱な文章で説いた、児童文学論の古典的名著。

78

勁草書房

美の味わい

エリック・ロメール梅本洋一武田潔

初版1988・最終版2002年◆A5判◆288頁◆予価4410円(本体4200円)

ヌーヴェルヴァーグの正統を疾走しつづけた映画作家ロメールの映画論集。映画を映画そのものとして語り、「作家主義」を美しく展開する。

79

勁草書房

日本SF論争史

巽孝之

初版2000・最終版2001年◆A5判◆432頁◆予価5460円(本体5200円)

SF の成果を豊穣な思想史として位置づける。安部公房小松左京筒井康隆笠井潔大原まり子ら各時代を代表するSF 批評全21 篇を収録。

80

春秋社

田舎司祭の日記

ジョルジュ・ベルナノス/渡辺一民

初版1988・最終版1999年◆四六判◆266頁◆予価2625円(本体2500円)

貧しさ、弱さにまみれた魂が、なぜ人々を光へと導くのか? 一つの赤裸々な魂の目を通して“聖なるものとは何か” を追求したキリスト教文学の傑作。

81

春秋社

悪魔の陽のもとに

ジョルジュ・ベルナノス/山崎庸一郎訳

初版1988・最終版1999年◆四六判◆312頁◆予価2625円(本体2500円)

悪に身を落としていく少女の悲劇、死した子供の蘇り。20 世紀フランス文学の鬼才が描く、悪と混沌と聖性のドラマ! 1987 年カンヌ大賞の原作。

82

春秋社

自叙伝

G.K.チェスタトン吉田健一

初版1973・最終版1999年◆四六判◆448頁◆予価3675円(本体3500円)

20 世紀前半、ヨーロッパの危機を背景に自由闊達に生き抜いた風変わりで特異な人物の推理小説風な、特異な物語。

83

春秋社

棒大なる針小

G.K.チェスタトン/別宮貞徳、安西徹雄

初版1975・最終版1999年◆四六判◆324頁◆予価3150円(本体3000円)

多芸多才な著者の業績のうち、ジャーナリスト、文芸批評家、シェイクスピア学者としての代表作と、逆説と警句にみちた表題作を収録。

84

春秋社

狂気と正気の間

G.K.チェスタトン/上杉明訳

初版1977・最終版1999年◆四六判◆304頁◆予価3150円(本体3000円)

社会哲学者としての著者が「資本主義と社会主義」政治体制の狭間に押しつぶされていく〈普通人〉の救済の道を模索した社会・政治論集。

85

春秋社

秘義と習俗

フラナリー・オコナー/上杉明訳

初版1982・最終版1999年◆四六判◆248頁◆予価3150円(本体3000円)

時を刻む病と戦い、死を凝視し、〈究極の救い〉を希求してやまなかったアメリカの天才女流作家の出色の文学・宗教・文明・人間論。

86

春秋社

魂と弦

イヴリー・ギトリス/今井田博

初版2000・最終版2000年◆四六判◆368頁◆予価3675円(本体3500円)

魂にふれる音。人間の内奥に響く演奏。20 世紀最後にして最高のヴィルトゥオーソが長年の演奏活動、その折々の所感と波乱の人生行路を吐露。

87

春秋社

バッハからの贈りもの

鈴木雅明、加藤浩子

初版2002・最終版2002年◆四六判◆456頁◆予価3150円(本体3000円)

バッハの音楽の卓越性と吸引力。それは何に発するのか? 世界的バッハ演奏家がバッハ理解のキーワードに即して闊達自在に語りつくす。

88

春秋社

柳宗悦選集③ 工芸文化

柳宗悦

初版1972・最終版1972年◆四六判◆370頁◆予価2625円(本体2500円)

工芸のもつ位置、とくに造形の領域における美術と工芸との繋がりを詳説し、その特質とその限界を指摘する。日本における最初の体系的工芸美論。

89

春秋社

柳宗悦選集④ 朝鮮とその芸術

柳宗悦

初版1972・最終版1972年◆四六判◆366頁◆予価2625円(本体2500円)

李朝の陶磁器・石仏・木工品等、長いあいだ埋もれていた朝鮮固有の工芸品を渉猟し、前人未到の美の世界を発見した記念碑的記録。

90

春秋社

柳宗悦選集⑧ 物と美

柳宗悦

初版1972・最終版1972年◆四六判◆388頁◆予価2625円(本体2500円)

この世に隠れている美しいものを見出す心は、美を創造する心でもある。本書は美しいものの発見譚であり、工芸理論の創造の物語でもある。

91

白水社

アメリカ写真を読む 歴史としてのイメージ

アラン・トラクテンバーグ/生井英考、石井康史訳

初版1996・最終版1996年◆A5判◆516頁◆予価8190円(本体7800円)

アメリカ近・現代史における激動期の目撃者たちが撮った写真を解読し、写真が社会・文化に演じた役割、写真と歴史が補完しあう関係を解き明かす画期的名著。

92

白水社

日常礼讃 フェルメールの時代のオランダ風俗画

ツヴェタン・トドロフ/塚本昌則訳

初版2002・最終版2003年◆四六判◆192頁◆予価4200円(本体4000円)

17 世紀初め、日常生活と絵画の出会いから生まれたオランダ絵画の傑作の数々。画題とスタイルに革新的な変化をもたらしたその豊かな意味を探る。

93

白水社

音楽と演奏

ブルーノ・ワルター/渡辺健訳

初版1973・最終版1980年◆四六判◆280頁◆予価4410円(本体4200円)

すぐれた指揮者・演奏家であると同時に、警抜な批評家、哲人、文章家でもあったワルターの内面をあますところなく映し出す見事な音楽論。

94

白水社

ドビュッシー

ジャン・バラケ/平島正郎訳

初版1969・最終版1977年◆四六判◆292頁◆予価5460円(本体5200円)

フランスの前衛作曲家による、ドビュッシーの作品構造分析を軸とした入門書。巨匠の本質に鋭く迫り、その天才を現代に蘇らせている。

95

白水社

マリヴォー/ボーマルシェ名作集

小場瀬卓三、田中栄一、佐藤実枝、鈴木康司訳

初版1977・最終版1977年◆四六判◆520頁◆予価6300円(本体6000円)

マリヴォー「恋の不意打ち」「愛と偶然の戯れ」「偽りの告白」「試練」、ボーマルシェ「セビーリャの理髪師」「フィガロの結婚」「罪ある母」収録。

96

白水社

レッシング名作集

有川貫太郎、浜川祥枝、南大路振一訳

初版1972・最終版1972年◆四六判◆395頁◆予価5250円(本体5000円)

「ミス・サーラ・サンプソン」「ミンナ・フォン・バルンヘルム」「エミーリア・ガロッティ」「賢者ナータン」

収録。

97

みすず書房

自分だけの部屋

ヴァージニア・ウルフ/川本静子訳

初版1999・最終版2006年◆四六判◆224頁◆予価2520円(本体2400円)

「女性が小説なり詩なりを書こうとするなら、年に500ポンドの収入とドアに鍵のかかる部屋を持つ必要がある。」作家によるフェミニズム批評の古典。

98

みすず書房

ルドン 私自身に

オディロン・ルドン/池辺一郎訳

初版1983・最終版2007年◆A5判◆248頁◆予価3990円(本体3800円)

少年の日の記憶、普仏戦争での一兵卒としての体験、植物学者や銅版画家との交流など。幻想の画家による限りなく美しい約100 編の断章を収録する。

99

みすず書房

マティス 画家のノート

アンリ・マティス/二見史郎訳

初版1978・最終版2005年◆A5判◆442頁◆予価6300円(本体6000円)

絵画ほか、彫刻、切り紙絵など、個性的な歩みを示した至福の画家の文業をまとめた読む美術書。デッサンと色彩、色の役割と様相、浮世絵の影響…

100

みすず書房

ジャコメッティ

矢内原伊作/宇佐見英治、武田昭彦編

初版1996・最終版2006年◆A5判◆362頁◆予価5040円(本体4800円)

幻の本『ジャコメッティとともに』に、未発表の日記・手帖・手紙を収録。芸術家の日夜、対話の貴重な記録によって、ヤナイハラの名は不滅となる。

101

みすず書房

ニグロ・スピリチュアル 黒人音楽のみなもと

北村崇郎

初版2000・最終版2001年◆四六判◆408頁◆予価3675円(本体3500円)

ゴスペルからジャズまで、黒人音楽の豊かな源流となった音楽〈ニグロ・スピリチュアル〉の魅力と歴史を語り尽くす! 細川周平との「巻末対話」。

102

未來社

自分のことばをつくる

山本安英の会編

初版1984・最終版1995年◆A5判◆242頁◆予価3990円(本体3800円)

自分のことばをつくるとは何か。内田義彦、中野好夫森有正荒畑寒村谷川俊太郎ら多彩な顔ぶれが、ことばにまつわる根深い問題に鋭く切りこむ。

103

未來社

増補 詩の発生

西郷信綱

初版1994・最終版1994年◆A5判◆354頁◆予価4200円(本体4000円)

日本文学における「詩の発生」を体系的に論じた名著。他に言霊論・柿本人麿・万葉から新古今へ等。あいまいにされがちな「詩」の領域を鋭い理論で展開。

104

未來社

若きゲーテ

グンドルフ/小口優訳

初版1956・最終版1978年◆A5判◆356頁◆予価3990円(本体3800円)

ゲーテの誕生から青年期にいたる人格形成期を扱う第1部「存在と生成」の全訳。古典の旺盛な摂取、恋愛体験などが芸術運動に昇華してゆく過程を解明。