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〔2014復刊書目〕 オンデマンド

『社会性の哲学』今村仁司岩波書店

初版2007・最終版2007年◆A5判◆584頁◆税込12,420円(本体11,500円)

ISBN 978-4-00-730109-4


人間存在を贈与論的構造に位置づけ、政治、経済、法の社会性の諸相を考察。労働と暴力をめぐる社会哲学を総合的に展開した遺著。


周恩来キッシンジャー機密会談録』毛里和子、増田弘監訳(岩波書店

初版2004・最終版2006年◆A5判◆400頁◆税込8,424円(本体7,800円)

ISBN 978-4-00-730108-7


71年のキッシンジャー秘密訪中時の会談記録。台湾、日本、ニクソン訪中時の共同声明草案などをめぐり率直な議論がかわされる。


『地域社会の民俗学的研究』岩井宏實(法政大学出版局

初版1987・最終版1987年◆A5判◆592頁◆税込10,584円(本体9,800円)

ISBN 978-4-588-32105-4


地方文化の伝承基盤とその変容過程を時間 - 空間の総合的認識において実証的に捉えなおし、歴史学民俗学の接点に立って地域社会のゆたかな可能性を掘り起こす。


『日本神話の比較研究』大林太良編(法政大学出版局

初版1974・最終版1977年◆A5判◆438頁◆税込5,400円(本体5,000円)

ISBN 978-4-588-30401-9


日本神話と世界各地の神話との比較研究の成果を結集し、比較・分析を綜合して比較神話学の問題点を摘出・展望する。


『剣の神・剣の英雄 タケミカヅチ神話の比較研究』大林太良、吉田敦彦(法政大学出版局

初版1981・最終版1981年◆四六判◆270頁◆税込3,240円(本体3,000円)

ISBN 978-4-588-30402-6


剣神伝承の一致と対応を対照しつつ、日本神話と印欧諸族の神話との連続性を浮彫にし、比較神話学の方法により文化系統論に新視覚をもたらす。


『桶と樽』小泉和子編(法政大学出版局

初版2000・最終版2000年◆A5判◆466+1頁◆税込8,424円(本体7,800円)

ISBN 978-4-588-32121-4


出土遺物や絵画・文献資料をもとに、壷・甕から桶・樽への転換期を探り、醸造業をはじめ、農業・漁業・鉱業から流通業まで、桶・樽が果たした役割を明らかにする。


奄美説話の研究』山下欣一(法政大学出版局

初版1979・最終版1979年◆A5判◆552頁◆税込8,424円(本体7,800円)

ISBN 978-4-588-33482-5


ユタが唱えてきた呪詞と民間説話群とを詳細に比較・検討しつつ、南島の基層文化におけるシャーマニズムという独自の視角から、南島説話成立の基盤を浮彫りにする。


『南西諸島の民俗Ⅰ』下野敏見(法政大学出版局

初版1980・最終版1980年◆A5判◆554+16頁◆税込8,640円(本体8,000円)

ISBN 978-4-588-33483-2


南九州から奄美・沖繩まで、島々の生活と文化を実地に精査して成った初の南島民俗集成。本巻は、生業・民具・航海(船)・漁業等の有形資料を中心に基層文化を探る。


社会人類学入門』J.ヘンドリー/桑山敬己訳(法政大学出版局

初版2002・最終版2007年◆A5判◆314頁◆税込4,212円(本体3,900円)

ISBN 978-4-588-67506-5


イギリス人類学の最新の成果を盛り込みつつ、日本の民族誌的事例を豊富に取り上げ、異文化としての日本、他者としての自己について考える機会を提供する好入門書。


『現代日本の大学革新』清成忠男法政大学出版局

初版2010・最終版2010年◆四六判◆320頁◆税込3,780円(本体3,500円)

ISBN 978-4-588-68211-7


2003年度に大きく転換した高等教育政策と、18歳人口が急減期に入った1990年代からの大学革新を取り上げ、その状況と問題点を論じる。


『フランスを知る』東京都立大学フランス文学研究室編(法政大学出版局

初版2003・最終版2005年◆A5判◆330頁◆税込4,212円(本体3,900円)

ISBN 978-4-588-37110-3


言語、文学、社会、歴史、宗教、思想、さらにパリと地方、人物、出来事、日本との交流など多様なテーマを最新の知見や情報を織りまぜ明快に解説する総合的入門書。


『海女』瀬川清子(未來社)

初版1970・最終版1975年◆四六判◆308頁◆税込4,860円(本体4,500円)

ISBN 978-4-624-99041-1


舳倉島に渡って、海女たちのきびしい過酷な生活をみて以来、全国の海女のたちの生活、歴史、文化を書き記した感動のヒューマン・ドキュメント。


『バロマ トロブリアンド諸島の呪術と死霊信仰』マリノウスキー/高橋渉訳(未來社)

初版1981・最終版1981年◆四六判◆208頁◆税込3,456円(本体3,200円)

ISBN 978-4-624-99040-4


社会人類学の古典とされる名高いトロブリアンド諸島調査のもっとも初期においてなされた調査報告で、島人の信仰面を照射する。


『親と子の夜』上野英信/千田梅二画(未來社)

初版1959・最終版1984年◆A5判◆200頁◆税込3,456円(本体3, 200円)

ISBN 978-4-624-99042-8


戦後の炭鉱の英雄時代を描いた記念碑的版画物語。『せんぶりせんじが笑った!』『はじめての発言』『親と子の夜』『ひとくわぼり』ほか5篇収録。