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『はじめてのジャズ・ギター』天野 丘(リットー・ミュージック)

はじめてのジャズ・ギター

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「はじめての」はじめての
 そういう書棚

新年早々、想像を絶する、ある意味、創造をも絶する忙しさで、らっと言う間に(あっと言う間だろ(サンドウィッチマン))過ぎて行ってしまい、ある意味、今年を象徴するかのような政治的強行軍で、昨年までは1時に寝て朝4時に起きる時のストレスがその日のバロメータになっていたのですが、ストレスなんて甘いものではなくて、毎朝今日死んでもいいというような振り絞る感じで、ある意味、ある程度体力に自信がある私が、帰宅する時に家の玄関の前で、やっと帰って来たとしゃがみ込んでしまう訳ですから、巨人の星の左門豊作が家の前で作り笑いを作るような、富士登山や駅伝大会の達成感の方が体力的にも全然ましな訳で、目を潤ませて見ていた箱根駅伝はもう半年以上前で、既に来年の1月2日に向けて君達の箱根は始まっている、という徳光さん状態の訳です。

そんな中、一番気がかりなのはFly Me to the Moonが上手く弾けないことで、Cキーの2−5のフレーズが上手く乗らず、要はDm7-G7-C△7ですが、それでも私にとっては出来ない事で恥をかく事が大切で、この年になって、普通フィジカルに出来ない事で恥をかく事ってないじゃないですか。大体、体育の授業が苦手だった人が今は立派なビジネスマンになって山手線に乗っているじゃないですが、逆上がりが出来ない、とか、棒昇りが昇れない、とか人ごとじゃない音楽の時間の縦笛がどうしても親指と小指で裏音になってしまうので、夜遅くなって音出したら近所の迷惑でしょなんて母親に言われながら、何故か父親はそんなこと気にせず、次の日は学校でテストだしどうしよ、みたいなだからそんなプリミティブな出来ない刺激が大切になっています。

それにしても、この「はじめての」ジャズ・ギターは、■■楽器とかに行くと、割と新刊で平台にもありますが、縦置きの書棚で背表紙を捜すと、「はじめての」ジャズ・ギター、と「はじめての」はじめてのジャズ・ギター、という2バージョンがある事に気が付きます。理工系的に分析しますと、前者が2007年4月の第2版、後者が2006年9月の第1版となりまして、「はじめての」シリーズということではじめても、でも「はじめての」はじめてのじゃ小西、ドンなものか、と編集会議の打合せで議論した編集者の苦悩を垣間見るのでした。

たまには■■楽器に入って、そういう書棚を見ながら今日死んでもいいと思う朝を忘れるのも良いかと、私は買おうが買うまいが、週に1回は■■楽器とか何とかワーレコードとか、何とかH■Vとか、ましてやb■■t屋さんとか、店をうろつくお前らにゃ負けないぜ、みたいに意気がって、No Rock No Lifeで出没して、それがストレス解消にもなっているんでしょうね。

それにしても、付属のCDのテンポは早く(でもないですが)Fly Me to the Moonの練習が♩=130(ボサノバ)って、誰が「はじめての」はじめてのなんじゃ〜、と突っ込みたくなりますが、要はAマイナーキーですと、Bm7(♭5)-E7-Am6で行きますが、サンドウィッチマンの所属が♭5という落ちだった訳です。名前だけでも覚えて帰ってください。

今年も先が思いやられます。


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