書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

第13位 『捨てるな、うまいタネ』 藤田雅矢

www.kinokuniya.co.jp

兎に角“一目惚れ”―これがこの本を手にした理由である。通勤電車でも手に馴染む判型、紙質、少々歪んだタイトル・・・全てに「ピン!」と来てしまった。ページを開けばカラー写真満載、手書きイラスト多数、本文の文字は敢えて「タネ」を連想させる茶色。内容にも不足はない。タネを科学し、食の安全から身土不二の思想、果てはスローライフまでを語る。そして何よりも事実、わが家でもアボカドのタネがわずか4ヶ月で30cmほどの立派な観葉植物へ!!「タネから芽が出る」そんな当たり前なことを実感できる素敵な本でした。
〔新宿南店・神谷舞〕

タネまき体験記の写真を見ていると小学生の時に観察日記を付けた朝顔ホウセンカを思い出し楽しい気分に。真剣な園芸や流行のガーデニングとは違って“何気なく蒔いたら発芽するかも”と思わせてくれます。実はあの福岡正信さんの農法にも通じる素晴らしい技術の一つではあるらしいのですがそれは置いといて、気軽に出来そうなところが良いのです。
〔松山店・清水〕

→紀伊國屋書店で購入