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第10位 『終末のフール』 伊坂幸太郎

終末のフール

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集英社/税込1,470円)


小惑星があと3年で地球に衝突しようとしている時。親子の溝を埋めようとしたり、昔の仲間と集まったり。周辺住人との付き合い、目標や葛藤が入り混じる中、終わりが見えている人生でも迷いや希望を抱きながらの生活。終末が近づくにつれて絡まり繋がりはじめる人間関係。仙台のヒルズタウンに住む住人の8つの物語。

(武下由以子・福岡天神店)

伊坂幸太郎お得意の連作短編集。8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡すると発表されてから5年。暴動や自殺などのパニックからひと段落した、仙台ヒルズタウンの人々は、意外とほのぼの暮らしてました。インターネットの特集サイトで仙台ヒルズタウンのMAPも見られるし、新しい小説の楽しみ方ができるかも。

(岩瀬桑子・クレド岡山店)

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