第12位『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』三上延
(アスキー・メディアワークス/619円)
子供の時、初めて読んだ小説は、知らない言葉であふれていた。その言葉を辞書で調べて、意味を小説にメモして、ようやく読み切った。もしも大人になってそのなつかしい小説のなつかしいメモを見つけた時、あなたはどんな感情を、記憶を呼び起こすだろうか? ビブリアは、そんな小説である。
〔新宿本店・岡田充広〕
古書ものにハズレなし。読書を愛する親父たちへ。手に取りづらい気持ちはわかる。だが、表紙の絵に敬遠するなかれ。メディアワークスという名前を毛嫌いするなかれ。著者紹介のデビュー作タイトルは無視してくれ。
〔前橋店・橋本耕一郎〕