『メディアの実験集「モノサシに目印」 コトバ/デザイン/アソビ』長谷川 踏太(毎日コミュニケーションズ)
「デザインとコトバのアイデア玉手箱」
昔の会社の同僚に異常に優秀なデザイナがいて、美しく動きのある秀逸なWebページをサクサク作る様子に常々驚愕していたのだが、なんでメーカーで働いてるんだろうと不思議に思う間もなく、英国のデザイン集団「TOMATO」に移って活躍しだしたのを見て納得した、というのがこの本の著者の長谷川踏太氏である。本書はWeb Designing誌上の5年にわたる連載をまとめたもので、毎月の斬新なアイデアにもとづいた美しいデザインと、それに見事にフィットする気のきいたテキストとの組み合わせが50個以上凝縮されたお買得な一冊である。様々なクリエータとの対談も4件収録されている。
私が本を読むときは、面白いと思ったページの角を折ることにしているのだが、 この本の場合はそういうページが多すぎるうえに、奇麗なページを折るのがあまりに勿体ないので、結局手つかずのまま読了してしまった。
アイデアもデザインもテキストも一流という才能に嫉妬しつつ、デザイナやクリエータやエンジニアやサイエンティストが発想を得たりセンスを磨いたりするために一読をおすすめしたい。
