『赤ちゃんが教室にきたよ』星川ひろ子・写真 寺田清美・文 鈴木良東・文(岩崎書店)
娘が産まれて、小学校へ2ヶ月おきに1年間連れて行った。
幼子をエネルギーのかたまりのような小学生の中に連れて行くのは、
最初は勇気のいることだった。
しかし、絶対に必要な活動だと確信したので、協力することにした。
これは、子どもを産んだ母親にしかできない仕事だと思ったからだ。
多くの母親が出産後、仕事を辞めて家庭で子育てをする。
社会から取り残されたような気持で毎日暮らす女性も少なくない。
でも、こうして地域に、社会に還元できる活動があるよ、そんなメッセージを伝えたい。
今、いのちの輝きををこどもたちと共にわかちあう、
こんなすばらしい仕事があるだろうか?
2歳になった娘をつれて、できあがった本の記念に小学生達に会いにいった。
久しぶりに抱っこしてみる?と声を掛けておずおずと手をさしのべてきた男の子は、
2年前に教わった赤ちゃんの抱き方をちゃんと覚えていて、赤ちゃん抱っこをしようとして、娘に嫌がられていた。そう、2年もたつと赤ちゃんは横抱きを嫌がるのだ。一人で歩けるし、おしゃべりもするよ。
赤ちゃん授業には続きがあるね。でも、それは、今度は街にでて、地域の親子に出会っていけばいい。
全国の小学校に、地域の赤ちゃん達が訪問するきっかけになることを祈りつつ。