『人生のほんとう』池田晶子(トランスビュー)
間に合わなかった。
池田晶子さんが亡くなった、ということを、たった今、知った。
池田さんの言葉は、とても優しくココロにしみるのだけれど、本当にていねいに、ゆっくり読まないと
私には難しかった。うかつに「読んでいます」なんて恥ずかしくっていえないくらい、ちゃんと読めていないなーと思っていたのだ。私にとっては、時間がたくさん必要だった。
これ、私がたまたま見つけて行こうか迷った池袋のセミナーの講演録なのだ。
本になって嬉しかったけれど、ホラ、やっぱり行けばよかった。
またいつか、なんて、やっぱりダメだ。
今、ここで
を大切にしよう。
「人生とは何かというような問いかけすら、あるいは消滅するのではないかという気がします」
と池田さんは言った。それは危機感なのかと思いきや、すでに諦念であった。
私はまだまだ、まったくそこまで行きついていないけれど
私一人だけでも善い人間として善い人生をまっとうしようという決意
といったところにどんどん惹かれてしまう。
エゴのやることはたかが知れている
成功哲学は行き詰る
という言葉に、絶句しつつも
アタシがなんでWINーWINという言葉にひっかかってしまうのかがとてもよくわかった。
あぁ、まだまだ語れるところまでまったくいっていない恥さらしなのである。
池田さん、たくさんの言葉をありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。