『Nobody's Perfect』子ども家庭リソースセンター(ドメス出版)
「完璧な人はいない」
カナダの保健省がつくった、0歳から5歳までの子をもつ親のための支援プログラムのテキスト。
とにかく、とにかく、ていねいに注意深くつくられている。
日本にそのままあてはめることは難しいのではないか、と思われる点もあるが
それも巻末でフォローをいれつつカバーしている。
5冊のシリーズなのだが、その順番も納得。
BODY(からだ)、SAFETY(安全)、MIND(こころ)、BEHAVIOUR(行動)
そして、PARENTS(親)
となっている。
子どもの発達からはじまり、次は安全。まずは、事故予防なのだ。
当初手に入れたときは、この順番に深い意味を感じることができなかった。
「親」の冊子ばかり気になっていたような記憶がある
イラストも私たちにはなじまない雰囲気だが、
時を経て改めて読み返すと、イラストが示す「モデル」のわかりやすさに圧倒される。
どのシリーズも項目立てが際立っている。
目次から探せるようになっていて
生活に寄り添ったシーンに分かれている。
うまいなぁ。
あまりに腹が立って、赤ちゃんを気づけてしまいそうなときは、赤ちゃんをベビーベッドに寝かせてください。あなたが自分をコントロールできるまで、数分間赤ちゃんを一人にしておきましょう。
決して自分をせめないでください。
(コリック:夕暮れ泣きのページより)
1998年の冬の私に贈りたい。
他の家から漂うシャンプーのにおい、焼き魚の匂いを感じながら、息子を抱っこして延々とあやしていた
あの私に。
「完璧な人はいません。完璧な親もいなければ、完璧な子どももいないのです。私たちにできるのは最善をつくすことだけであり、時には助けてもらうことも必要なのです。」