『タイコたたきの夢』ライナー・チムニク(パロル舎)
童話屋さんのが絶版になっていてさびしく思っていたけれど数年前パロル舎から復刊。
今でもなんとか買える本らしいです。
よかった。細々とでいいから売っててね、紀伊國屋さん。
ライナーチムニクの本は「クレーン男」といい、どうしてこんなに悲しいのだろ。
「ゆこう どこかにあるはずだ
もっとよいくに よいくらし!」
タイコをたたきながら捜し求めて
最後には、もといた土地にもどってくるタイコたたきたち。
近頃流行りの子育てしやすい街のランキングや住宅情報サイトなどのランク付けは
いったい何の意味があるのだろうか
あなたが
このまちを構成しているひとりであること
あなたが
このまちをつくっていること
いいところへ移住する
なんてことは幻想なんだと。
あなたが
やってくることで
よいくにやよいくらしが奪われることだってある
逆にもっといいくによいくらしは
あなたがつくるんだってこと
そんなこんなを改めて突きつけられた
痛い痛い本だ
もっといいくによいくらし
さがしてないで、つくりだそうぜ。
あたしたちの手で!