書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2005-09-17から1日間の記事一覧

『表象としての身体』鷲田清一、野村雅一編(大修館書店)

→紀伊國屋書店で購入 「目配りのよい身体論の論文集」 本書は「身体と文化」という叢書の一冊として慣行された論文集であり、叢書の残りの二冊は「技術としての身体」と「コミュニケーションとしての身体」というタイトルになっている。心理学、美術、生物学…

『妖精と妖怪のあいだ 評伝・平林たい子』群ようこ(文藝春秋)

→紀伊國屋書店で購入 別れた夫から「妖怪」といわれた女性作家がいる。平林たい子である。小説『妖怪をみた』を書いたのは小堀甚二。戦前、プロレタリア文学の代表的な雑誌『文芸戦線』同人のひとりである。平林たい子は林芙美子の同時代人。小堀と同様に、…