書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2008-02-06から1日間の記事一覧

『トヨタの闇』渡邉正裕・林克明(ビジネス社)

→紀伊國屋書店で購入 「全日本国民必読の書である」 トヨタという自動車メーカーの「闇」にスポットをあてたノンフィクションである。 世界一の自動車メーカーに成長したトヨタ。 成功した会社として、その社風をたたえる書籍が無数に出版されるトヨタ。 そ…

『連帯と承認-グローバル化と個人化のなかの福祉国家』武川正吾(東京大学出版会)

→紀伊國屋書店で購入 「この国において「連帯と承認」はいかにして可能か?」 いかなる論理の飛躍も修辞によるごまかしもない、平明で硬質な文章を読むことは、まさにひとつの快楽である。 私はここのところいっそう、日本という社会の成り立ちの様々な面で…

『クラシックでわかる世界史』西原稔(アルテスパブリッシング)

→紀伊國屋書店で購入 「時代を生きた作曲家 歴史を変えた名曲」 本書のタイトルは「クラシック音楽を利用して世界史を勉強しよう」と読めるが、そうではない。「世界史と対応させることによってクラシック音楽をより深く味わうための本」なのだ。音楽の歴史…