書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2008-03-02から1日間の記事一覧

『ガラスの宮殿』アミタヴ・ゴーシュ著、小沢自然・小野正嗣訳(新潮社)

→紀伊國屋書店で購入 「モノクロからカラーへ」 すばらしい。600ページを超える大著の最後の最後に、こんな感動的なラストシーンが待っているとは。映画『ニューシネマ・パラダイス』のそれにも似た見事な幕切れで、不覚ながら涙を禁じえなかった。 アミタヴ…

『閉鎖病棟』帚木蓬生(新潮文庫)

→紀伊國屋書店で購入 「閉鎖しているのは病棟なのか?」 久しぶりに小説を読んだ。本書を手にとったのは、確か東京駅地下の本屋だったと思う。 商売柄か、題名にまず惹かれた。『閉鎖病棟』。そしてまたちょうどその頃、厚生労働省で障害者団体の交渉があり…