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プロの読み手による書評ブログ

2013-12-27から1日間の記事一覧

『ガロアの生涯』 インフェルト 日本評論社/『ガロア』 加藤文元 中公新書

→『ガロアの生涯 神々の愛でし人』を購入 →『ガロア 天才数学者の生涯』を購入 数学に群論という新分野を切り拓きながら、20歳で決闘に倒れたエヴァリスト・ガロアの劇的な生涯はある年齢以上なら文系の人間でも知っている。1970年代に高校生だった人はイン…

『ボブ・ディランという男』デイヴィッド・ドールトン/菅野ヘッケル訳(シンコーミュージック・エンタテイメント)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「アメリカの地にボブ・ディランのうたが聴こえる」 聴き手がボブ・ディランをどのように受けとめているかを知る最良の方法は愛聴盤を列挙してもらうことである。いや、この方法は前提に無理がある。ダウンロードやストリーミン…

『フランス文学と愛』野崎歓(講談社現代新書)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「フランス苦手症のあなたに」 以前から持っていた印象――というか「常識」――をあらためて確認した。やっぱりフランス文学はきらびやかだ。フランス文学を語ることばは華やかで、フランス文学を語る人は颯爽と美しい。英文学の本…

『ジヴェルニーの食卓』原田マハ(集英社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「印象派の画家達の光と影」 当たり前だが、画家も人間である。しかし、私たちは絵を通してしか巨匠達の姿を垣間見ることはできない。マティス、ドガ、セザンヌ、モネ、印象派の画家達は若い時を、そして晩年をどのように過ごし…