書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2014-04-20から1日間の記事一覧

『テレビ報道職のワーク・ライフ・アンバランス』林香里・谷岡理香【編著】(大月書店)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「「何を伝えているか」だけでなく、「誰がどのように伝えているか」を問うこと」 数年前まで地方の私大に勤務していたころ、報道関係の方々とお話しする機会がよくあった。大学は県庁所在地にあったので、各新聞社の支局も中心…

『2052 今後40年のグローバル予測』 ランダース (日経BP社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 これも2012年に出た未来予測本である。個人が書いているだけに今回とりあげた三冊の中では読物として一番面白かったが(翻訳も一番こなれている)、バイアスも大きそうである。 著者のヨルゲン・ランダースは物理学者だったが、…

『ハンナ・アーレント』矢野久美子(中央公論新社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「20世紀のメインストリートを駈けぬけて」 自分の所属がこの四月から変わり、仙台に住み始めた。この書評空間も一区切りを迎えるとのこと、その最終回として駆け込みで投稿しようと思い立った。となると、やはりこの一冊。アー…

『アフター・テレビジョン・スタディーズ』伊藤守・毛利嘉孝【編】(せりか書房)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「新しいメディア理論に向けての待望の一冊」 まさに待望の一冊である。 本書は、早稲田大学の伊藤守、東京芸術大学の毛利嘉孝、両氏を編者とする、新しいメディア理論の探求を企図した論文集である。 その名が示すように、メデ…