復刊候補一覧③ 《歴史・民俗》
歴史・民俗
53
将軍権力の創出
朝尾直弘
初版1994・最終版1995年◆A5判◆384頁◆予価7035円(本体6700円)
幕藩制国家権力の中核をなす「将軍権力」はいかに形成されたか。「幕藩制と天皇」「将軍政治の権力構造」「鎖国制の成立」など主要論文の一大集成。
54
ピーター・ワースレイ/吉田正紀訳
初版1981・最終版1989年◆四六判◆424頁◆予価4830円(本体4600円)
近代ヨーロッパ文化との接触を機に起こった、メラネシア全域での宗教運動を考察。未開社会は変容する自分たちの世界をいかに合理的に捉えようとしたのか。
55
イスラム社会
初版1991・最終版1996年◆四六判◆496頁◆予価5880円(本体5600円)
イスラム社会のさまざまな特性の根にある文化的メカニズムを探究、各地域に共通する動的なモデルを提示する。イスラムを真に理解するうえで必携の一冊。
56
アフリカの創世神話
阿部年晴
初版1965・最終版1981年◆四六判◆222頁◆予価2730円(本体2600円)
ディンカ族、ルグバラ族、ドゴン族……アフリカの諸部族が語り伝えた「創世神話」をもとに、その思念や世界観を文化人類学の立場から探究。
57
おとぎの国のモード
坂井妙子
初版2002・最終版2002年◆四六判◆240頁◆予価3675円(本体3500円)
絵本に登場する動物たちは、なぜ服を着ているのか?服飾社会学の視点から、動物たちのファッションが映し出す時代の貌を読み解く。
58
中世に生きる人々(UP選書34)
アイリーン・バウア/三好洋子訳
初版1969・最終版1990年◆四六判◆322頁◆予価3150円(本体3000円)
農夫・旅行家・尼僧・主婦・商人・織元等6人の平凡な個人をあげて中世社会の諸相を描き出す。西洋中世の生きた姿を語る。
59
アテナイ公職者弾劾制度の研究
橋場弦
初版1993・最終版1993年◆A5判◆402頁◆予価9450円(本体9000円)
古代アテナイでは民主政を防衛するため公職者を弾劾する制度が設けられていた。この制度のメカニズム・機能・受容のあり方を分析し、世界史上に位置付ける。
60
近代日本綿業と中国(歴史学選書6)
高村直助
初版1982・最終版1982年◆四六判◆346頁◆予価3360円(本体3200円)
綿業を軸に考察される日・中関係百年史。19世紀世界市場への展開、20世紀に入っての在華紡の形成・発展から崩壊までを分析。
61
近代日本研究入門
中村隆英・伊藤隆 編
初版1977・最終版1985年◆B6判◆424頁◆予価3675円(本体3500円)
時代別主要テーマ6論文、問題別主要テーマ6論文を配し、研究の手引きとして史料の所在や活用の仕方などを紹介。定評ある論文多数収録。
62
文化の翻訳(UP選書183)
初版1978・最終版1993年◆四六判◆204頁◆予価3360円(本体3200円)
「異文化」「異民族」「他者」の理解はいかにして可能かを問い、人類学ひいては科学-学問のトータルな内省に立ち向かう。
63
昭和十年史断章(歴史学選書4)
初版1981・最終版1981年◆四六判◆322頁◆予価3360円(本体3200円)
昭和研究会、大政翼賛会、海軍政治懇談会の運動などに光をあて、「東亜共同体」論など、昭和十年代史を再構成する不可欠の論点に迫る。
64
高殿の古代学 豪族の居館と王権祭儀
辰巳和弘
初版1990・最終版1996年◆菊判◆260頁◆予価4830円(本体4600円)
古墳時代の大居館遺構を中心に、家屋文鏡、家形埴輪、古社の社殿建築など広範な資料を駆使して古代豪族の館を復元し、王権祭儀の起源と実態を解明する。
65
鹿鳴館 擬西洋化の世界
富田仁
初版1984・最終版1995年◆四六判◆240頁◆予価3150円(本体3000円)
粋を集めた建築、舞踏、服飾、料理などの文化・風俗と、そこにかかわった人々の人間模様を再現し、鹿鳴館が日本近代史に果たした役割を捉え直す。
66
職業別 パリ風俗
初版1999・最終版2003年◆A5判◆260頁◆予価3360円(本体3200円)
お針子、門番女、公証人、仕立屋、乳母……バルザックやフロベールの小説に登場する様々な職業の実態を明らかにする19世紀「風俗ファイル」。図版多数。
67
中世のアウトサイダー
F.イルジーグラーほか/藤代幸一訳
初版1992・最終版2005年◆四六判◆382頁◆予価4725円(本体4500円)
「都市の不名誉な人」として排斥と追放の論理が適用された、乞食、大道芸人、娼婦、死刑執行人ら下層階級の実態をライン河畔の都市ケルンにおいて探る。
68
桶と樽 脇役の日本史
小泉和子 編
初版2000・最終版2000年◆A5判◆466頁◆予価8925円(本体8500円)
出土遺物や絵画・文献資料をもとに壷・甕から桶・樽への転換期を探り醸造業をはじめ、農業他から流通業まで桶・樽が果たした役割を明らかにする。
69
外から見た〈日本文化〉
星野勉 編
初版2008・最終版2008年◆A5判◆190頁◆予価3150円(本体3000円)
幕末・明治以来の「外からの眼差し」とアニメ・ゲーム等に見られる国家枠組みの越境現象を通して〈日本文化〉を相対化する「国際日本学」の試み。
70
死を前にした人間
フィリップ・アリエス/成瀬駒男訳
初版1990・最終版1999年◆A5判◆616頁◆予価8400円(本体8000円)
『〈子供〉の誕生』の著者による〈死の心性史〉。中世から現代まで、死と葬礼をめぐる根深い感情の変遷を、図像、墓碑銘など豊富な資料で解明する。
71
未來社
海女の島
マライーニ/牧野文子訳
初版1989・最終版2004年◆四六判◆170頁◆予価2625円(本体2500円)
戦前北大でアイヌを研究し、戦後記録映画撮影のために再び来日した人類学者の紀行文。日本民族への深い関心に貫かれて島と人とを詩情豊かに描く。
72
未來社
沖縄池間島民俗誌
野口武徳
初版1972・最終版1984年◆A5判◆398頁◆予価5040円(本体4800円)
本書は沖縄宮古島の西北端に位置する池間島の自然、社会、島民の生活を描きつくす貴重な民俗誌。収録写真80枚、口絵写真16頁。
73
未來社
きじや
杉本寿
初版1984・最終版1984年◆A5判◆250頁◆予価5040円(本体4800円)
日本の脊稜山脈に居を定め移動を事とした轆轤師が数世紀にわたって構成した聚落は一万に及ぶという。山村の創造に光をあてた古典的基本文献。
74
未來社
ロスト/林功三訳
初版1991・最終版1991年◆四六判◆438頁◆予価4410円(本体4200円)
ドイツの収容所の一つであるダッハウで襲い来る恐怖と戦いながら、文豪ゲーテなど文学を糧に生き抜いてきたオランダ人ジャーナリストの日誌。
75
未來社
一つの日本文化論
初版1981・最終版1981年◆四六判◆254頁◆予価2940円(本体2800円)
わが国の実証社会学に不滅の業績を残し、同族理論を展開した著者が、民具論、仏教論、親族呼称などの、晩年に書き残したいくつかの文化論を集める。