書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2007-07-09から1日間の記事一覧

『まいにち植物』藤田雅矢(WAVE出版)

→紀伊國屋書店で購入 「いのちをつなぐ当番日記」 タネからまいたアサガオが、枯れてしまった。双葉が元気に開いたあとに生長が止まって、蔓を伸ばすことなく。いよいよだめだとあきらめた朝はつらかったが、久しぶりに鉢を選んで買うのも楽しかった。タネか…

『情報批判論──情報社会における批判理論は可能か』スコット・ラッシュ(NTT出版)

→紀伊國屋書店で購入 今を記述すること。このことは常に困難を伴っている。今を記述しようとしても、記述しようとする今と記述という営みを行う今は必然的にタイムラグを含んでいる。その上に、その記述を読む今が積み重なることで、記述しようとした今は、…

『象徴の貧困2――感覚可能なものの構造転換(カタストロフィー)』(未邦訳)ベルナール・スティグレール<br><font size="2">Bernard Stiegler, 2005, <I><br>De la misère symbolique 2. La catastrophé du sensible</I>, Galilée</font>

→紀伊國屋書店で購入 ●「一般器官学と新たな政治エコノミーへ向けて」 「それは至るところで作動している、(・・・)至るところでそれは複数の機械である。それも、比喩的な意味ではなく。」(ドゥルーズ=ガタリ) 機械、というよりはむしろ器官と呼ぶのが…