書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2008-11-11から1日間の記事一覧

『星のしるし』柴崎友香(文藝春秋)

→紀伊國屋書店で購入 「写真集のような小説、または新しい記録文学」 『星のしるし』は原稿用紙にして250枚足らずの量で、レイアウトもゆったり組まれていて、目の負担も少なく、すらすらと読めそうな感じなのだが、読みはじめてみると意外にも時間がかかる…

『おんな作家読本 明治生まれ篇』市川慎子(ポプラ社)

→紀伊國屋書店で購入 「女の子と読書」 女の子の読書史、女の子にとって本とは、読書とはいかなるものであったか、という問題がつねに私の興味のなかにはある。少女小説や少女雑誌の研究というものはすでに存在するが、それらメディアがどのような影響をおよ…

『日本経済新聞の読み方』日本経済新聞出版社(日本経済新聞出版社)

→紀伊國屋書店で購入 「ビジネスに、投資に、就職・転職活動に…… すぐに役立つ活用法!」 表紙にこんな宣伝文句が載っている。かつて、家庭の通信費は新聞代と電話代、郵便代くらいだった。それが、いまや携帯電話代とインターネット代に食われ、郵便代は意…

『グッドバイ』太宰治(新潮社)

→紀伊國屋書店で購入 「ウソのつき方、つかせ方」 続けて読むと食傷気味になるけど、しばらく読まないでいると、ちょっと恋しくなる。太宰治はそんな作家かなあと思う。決してこってりした文章ではなくて、むしろ淡泊の部類に入るのかもしれないけど、何かく…