2012-12-29から1日間の記事一覧
→紀伊國屋書店で購入 女電信士マ・カイリーを軸にアメリカの電信事業の栄枯盛衰を描いた本で、読物として抜群に面白い。 マ・カイリーは綽名で、本名をマッティ・コリンズという(カイリーは二度目の夫の姓)。彼女は22歳から62歳まで40年間電信士として働き…
→紀伊國屋書店で購入 副題に「IT時代を拓いた技術者たち」とあるように19世紀の通信革命に現在のインターネット革命の原型を見ようという本である。『ヴィクトリア朝時代のインターネット』とテーマは共通するが、『ヴィクトリア朝』が腕木通信を含めた大西…
→紀伊國屋書店で購入 「個人化の果てに生まれた、消費社会の新たなステージ」 現代は、個人化社会であるといわれる。人の手を煩わせずとも、ほとんどのことが自分一人でできるようになりつつある。ケータイやスマートフォンさえあれば、いつでもどこでも、好…
→紀伊國屋書店で購入 「2011年を考えるための1冊」 年の瀬も押し詰まると、誰しも一年を振り返る事が多くなるだろう。『文学2012』はその一助となる。ただしここに収められているのは2011年の文芸雑誌に掲載された短編である。その意味では、振り返る一年は2…
→紀伊國屋書店で購入 「Aujourd'hui, maman est morte.」 水村美苗の『母の遺産 新聞小説』は、主人公の美津紀の母が死に、入居していた老人ホームから戻ってくる金額を、姉の奈津紀と電話で話している場面から始まる。何とも即物的な会話だと感じられるが、…