書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2013-04-02から1日間の記事一覧

『Tenth of December』George Saunders(Random House)

→紀伊國屋書店で購入 「独特の作風が光る短編集」 1958年にアメリカのテキサス州で生まれたジョージ・サウンダースはいま、アメリカを代表する短編作家といわれている。 これまでサウンダースの作品を読んで、寓話的というか、サイエンスフィクション的とい…

『デフレーション』吉川洋(日本経済新聞出版社)

→紀伊國屋書店で購入 「デフレをどう捉えるか」 経済学はアダム・スミスの昔から優れて実践的な学問であったが、バブル崩壊後の日本経済が長いあいだ低迷し続けるうちに「デフレからの脱却」という課題が急浮上するようになった。だが、経済学者やエコノミス…

『ホロコースト後のユダヤ人-約束の土地は何処か』野村真理(世界思想社)

→紀伊國屋書店で購入 「ホロコーストの嵐が吹き荒れるなか、ユダヤ人に逃走する理由がありすぎるほどあったとすれば、戦後、彼らはなぜ、もとの居住地に帰還して生活を再建せず、ヨーロッパを去ったのか。彼らは、どこに行きたかったのか」と、著者野村真理…