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プロの読み手による書評ブログ

2013-12-29から1日間の記事一覧

『数学ガール ガロア理論』 結城浩 (ソフトバンククリエイティブ)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 わかりやすいといわれているガロア理論の解説本をもう一冊読んでみた。ライトノベル風の物語にしたてた数学書として非常に人気のある『数学ガール』の五冊目である。 このシリーズは高校生の「僕」と、同じ高校にかよう秀才のミ…

『13歳の娘に語るガロアの数学』 金重明 (岩波書店)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 方程式の研究は16世紀に急激に進んだ。まず3次方程式の解法が発見され、すぐに4次方程式が解かれた。次は5次方程式だが、多くの数学者が挑戦したもののどうしても解けなかった。そこで解けない理由があるのではないかという疑い…

『ほつれゆく文化―グローバリゼーション、ポストモダニズム、アイデンティティ』マイク・フェザーストン著/西山哲郎、時安邦治訳(法政大学出版局)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「変化し続ける、プロセスとして文化をとらえること」 本書は、イギリスの社会学者マイク・フェザーストンが、1980年代末以降、各所で記してきた現代文化に関する論考をまとめたものである。 本訳書の出版当時、フェザーストー…

『1995年』速水健朗(ちくま新書)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「日本の現代史を語る上で、新たな必読の一冊」 社会(科)学を学ぶ上で、現代史の知識は必須である。だが、大学で講義していても、年々その前提知識を持たない学生と接することが増えてきた。 教えているこちらも歳を重ねてい…

『格付けしあう女たち―「女子カースト」の実態』白河桃子(ポプラ新書)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「「女子カースト」に対する社会学的分析と処方箋」 見つけた途端に、すぐにでも講義で紹介したくなる本というのがある。加えて、紹介した途端に、学生からも非常にいい反応が返ってくる本というのもある。本書はまさにそうした…