書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2010-03-25から1日間の記事一覧

『ミドルワールド』マーク・ホウ(紀伊國屋書店)

→紀伊國屋書店で購入 「休みなきランダムな世界」 本書の表題である「ミドルワールド」は、素粒子レベルのミクロワールド(ナノメートル以下)と、人体や動植物、宇宙といったマクロワールド(ミクロン以上)の中間にあるスケールの領域を指している。具体的…

『ウィトゲンシュタインと精神分析』ヒートン,ジョン・M(岩波書店)

→紀伊國屋書店で購入 「トーキング・キュア」 ウィトゲンシュタインがフロイトを高く評価しているのは意外だが、よく考えてみれば、不思議ではないのかもしれない。どちらも語ることによる治療(トーキング・キュア)を目指していたからだ。ウィトゲンシュタ…

解説者による戦力分析:早川書房山口さん

今回の「解説者による戦力分析」では「epi文庫」や「epiブック・プラネット」のシリーズなど、早川書房の海外文学を単独で編集してきた山口さんにお話を伺います。山口さんの仕事には前回フェア「対決! 共鳴し合う作家たち」の時から大変お世話になっていて…

『ピアノ教室パワーアップ大作戦』(ヤマハムックシリーズ41)<br>『生徒を伸ばす! ピアノレッスン大研究 』(ヤマハムックシリーズ44)

→紀伊國屋書店で購入 →紀伊國屋書店で購入 「自分のピアノ教室をレベルアップしたい先生へ」 子供のお稽古事のひとつとして、ピアノのレッスンは常に人気が高い。聴覚の発達を意識した早期教育として、保育園の年頃からレッスンを開始するのも決して珍しいこ…

『看護とケア――心揺り動かされる仕事とは――』三井さよ(角川学芸出版)

→紀伊國屋書店で購入 「患者の生き方と<ぶつかりあう>専門職」 著者の三井さよさんは、看護職を中心に対人援助に関わる人たちへの調査研究を行っている社会学者です。私と問題関心の持ち方が近く、大学院生時代から研究会仲間としてお付き合いさせていただ…