書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2010-05-28から1日間の記事一覧

『The Walk』 Richard Paul Evans(Simon & Schuster)

→紀伊國屋書店で購入 「神が与えてくれた運命の道を歩く」 神が与えてくれた運命の道。人は時にその道に出会うときがある。この命題を受けて書かれたのがこの「The Walk」だ。 主人公のアラン・クリトファーセンはシアトルで広告会社を経営する若い実業家だ…

『流線形シンドローム――速度と身体の文化誌』原克(紀伊國屋書店)

→紀伊國屋書店で購入 「現代、それは科学神話の時代――『流線形シンドローム』の背景」 原克(早稲田大学教授) 科学雑誌を読んでいる。米国・ドイツ・日本の、過去百年にわたるものだ。膨大な数にのぼる。おかげですっかり視力が落ちた。 科学の進歩とは脱迷…

『大人のための数学シリーズ「数と量の出会い――数学入門」』志賀浩二(紀伊國屋書店)

→紀伊國屋書店で購入 「大人のための数学」 志賀浩二(数学者) 本屋に行って数学に関係する本が並んでいる書棚を覗いてみよう。まず学習用の本棚には、小学生の補習に役立つような本があり、中学生、高校生には参考書がたくさん並んでいる。それ以上は数学…

『赤ちゃんはコトバをどのように習得するか-誕生から2歳まで-』ベネディクト・ド・ボワソン・バルディ(藤原書店)

→紀伊國屋書店で購入 「言語習得の深い謎」 ぼくたちは誰もが、まったく知らない言葉を覚えて、使いこなせるようになるという不思議な、ほとんど奇跡的なことを実現してきたのである。しかしそれでいて、赤子がどのようにして言葉を習得するのかは、ほとんど…

世界ランキング

皆様大変長らくお待たせ致しました。 一時は永遠に続くかとも思われた集計もようやく終了し、 いよいよランキングを発表する準備が整いました。 集計方法は例によって文庫本1冊=1ポイント、 単行本1冊=3ポイントとしています。 初めての栄冠は誰の手に? …

『ALS――不動の身体と息する機械』立岩真也(医学書院)

→紀伊國屋書店で購入 「<負け戦>を語ること――ALSをめぐる社会批判の視座」 今回はALSを社会学的に考えるうえでは基本書となる一冊を取り上げます。著者である立岩真也さんは、1960年生まれの社会学者で、現在は立命館大学大学院(先端総合学術研究科…