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プロの読み手による書評ブログ

『人は見た目が9割』竹内一郎(新潮新書)

人は見た目が9割

キッパリ!

銀座ママが教える「できる男」「できない男」の見分け方

銀座ママが教える「できる男」「できない男」の英語術

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BGM(Char/気絶するほど悩ましい(1977))

「目の力、覇気、smart、sharp、wit
 人を和(なご)ませる快活さオーラ
 目を細めてものを見るなんて論外
 やっぱ英語出来ない男は**でしょ」

「人は見た目が9割(新潮社)」の書評を書いていた時にメジャーな新聞に書評が出て「本はタイトルが9割」のような結論を先に言われてやめましたが、 何れにしても見てくれは大切で、ただしこの「見てくれ」とは「着るものも含めた外見」プラス「内側からにじみ出るもの」なので、そのどちらが欠けていても就職試験は難しい。

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9980043075

「キッパリ!(幻冬舎)」も話題になる前に書評を書いていたのですが、そんなこと昔からやってるのにキッパリ行かないんだから、とか書いてこねくり回している内に売れてしまった。でもこれって実は「銀座ママがやってそう」って書こうとしてたし。水も2リットル飲んでそうだし。

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9978548459


その「内側からにじみ出るもの」

とにかく品格、そして知性と常識がなければ何にもならないし

話の切れ味もだけど、体の切れ味、しぐさの切れ味、

身の振舞い、歩き方、スーツの着こなし、その他諸々

もう若くないんだから


目の力、覇気、smart、sharp、wit

人を和(なご)ませる快活さオーラ


うだつの大切さや見抜き方も書いたし、若い内に銀座や赤坂の高級飲み屋さんに連れて行ってもらったことも書いたし、たどたどしい言葉の中に時折含蓄のあるセンテンスがあることも書いたし、正しさよりも優しさが大切なことも書いたし。知っていて話す範囲も程々に、全部言ってしまったら嫌味だし。


この本はそんな書いたしを全部たしてその総数で割ったような話で、要はうだつの上がる男の見抜き方となりますが、要所要所で「男」を「女」に読み替えてもそのまま通じたりする場面が沢山出てきて、つまり男性が読んでも女性が読んでも、見抜き方=自分自身の磨き方、になる訳です。


正直言って、なかなかこれぞという参考になる話にはならない。言葉じりといい内容といい、正直、本として読むには他愛無い話ばかりで。

まあ、これを本として読むからいけないんであって、銀座で気持ちよく飲みながら聞く話だと思うと、平たくて良かったりする。まあ、そのカムフラージュ で、あとは自分で考えなさい、というありがちな解釈で。それにしても、時々出てくるセンテンスや表題にかなり編集ポイントがあって、男性だけではなく女性からも支持されたベストセラーたる所以(ゆえん)がある。


外見、遊び方、会話、お金の使い方、性格、そして「こんな男をつかまえなさい」と…


実は…

できる男は目が違う、目に力がある、本当はこれだけで言い切れているし、その見出しだけでこの本を買いました。


ささいな事では怒らない(ですね)

できる男は人の話を聞ける(フムフム)

できる男は花の名前を知っている(アッチャ〜、ダメだこりゃ)

カラオケは盛り上げる歌、幅広いジャンルで勝負する(任せて〜!)

できる男は帰りの車の用意を忘れない(勿論でございます!)

家庭を大切にする(うっ・・・いや、こんな男もいるということで)

本当のお金持ちほど質素で控えめ(せざるを得ない人はどうする…)

お酒の席では部下を仕事から解放する(グチグチ仕事の話すんなよ、全く〜)

失敗に寛容になる(本当はその方が厳しい)

できる男はツイている男を見抜く(目を見れば分かるし)

できる男は長々議論しない(そんな暇ないし)

部下から学ぶ(いや、本当に)

できる男は奥様選びを間違えない(っていうことは女性にとって、ウチの亭主がうだつのあがらない男だったら、奥様選びを間違えたっていうこと?)


振る舞いがだらしくない(説明不要)

男性は年齢によって老けるわけではない(説明不要)

気配りができる、他人と分かち合う(説明不要)

目を細めてものを見るなんて論外(結論)


端々に出てくる「知性」という言葉

嫌味にならない程度に

良質な物、上質な感覚、それでいてかつ庶民的な知性

胸ポケットの膨らみ

本当のことでも、明らかな事実でも、話してはいけない


「できる男」を求めるのではなく

「できる男」を引き寄せる

これは「引き」の極意で、追ったところで何にもならない

極意は、「引き」のクオリティ=自分のクオリティ

「できる女」を求めるのではなく

「できる女」を引き寄せる


「できる男」は自由な分だけ、背負う責任も重くて

自由は、責任があって初めて意味があって

自由だけの自由はない

バカはサヨウナラ


これ位の予算で、と料金体系を先に聞くのも一つのマナーで

自分を磨く為なら糸目をつけず、お金は使うほど増える、と

沢山使う人ほど、沢山稼ぐ

遊ぶお金、貯金するお金、家に入れるお金


人間は今日しか生きられない

人間は狂死か生きられない

だから今日を懸命に生きる、分かる?この極意…

本質はひとつだけ、夢と現実は隣り合わせで

そんなこと

自分は何も知らないふりで、バカで結構


男の選択は間違えたくない

女の選択も間違えたくない

焦りと寂しさと愛をすり替えてはいませんか?


「できる男」の本質を見抜け

彼は「無」以上の贅沢がないことを知っていたのです


そんなセンテンスが出てきて

そんなレベルで寝る日があっても良いかもしれません

くだらないレベルで寝るのはやめましょう



やっぱwitでしょ、言葉の切れ、っつうか

英語もwitなきゃコメディアン無理でしょ

(うっ)

その前に英語出来ない男はダメでしょ

英語を制するには、日本語から制す…

あっ、分かってるかも

「できる男」「できない男」の英語術

何かPHP研究所、っていうのがいい…

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9976530439


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