『公教育の未来』藤原和博(ベネッセコーポレーション)
産前産後から地域をみつめていくと、気の遠くなるような先の話だけれど、いずれは我が子が学校へ行くということを考えるタイミングが来る。中学校となると、我が子がいつか・・・というよりも自分が中学生だったころのほうがイメージしやすいのだが、「公教育の未来」で我が子が中学生になるころ、中学校はどのように変化、進化しているだろうか?そんな視点で、杉並区和田中の実践をみていくと、背筋がすっと伸びるような、あらたまって自分がどう生きたいか、自問自答したくなってくる。
私は、何をするのか。
何ができるのか。
すべてはクレジットレベルをあげていくことにつきる、と。
クレジット、つまり「信頼と共感」こそが来るべき市民社会の地域通貨である、と藤原氏は言い切る。
3ヶ月の赤ちゃんの親は、世間では新米ママ、パパと言われ、なにやら守ってもらわないとやっていけないような、支援してもらう対象のような扱いを受ける。
私は、たとえ親歴が3ヶ月であろうとも、これから子育てする人、まさに出産しようとしている人にとってはすばらしき大先輩であり、リアルな体験を持った近しい支援者であると思っている。
そうして、あなたの持っている資源を次の人へ手渡して、と願っている。
私が求めている子育て相互支援が実現するシャカイは、藤原さんが実践している学校運営にとてもつながっていると確信している。
私たちが地域でつながりながら子育てすること、その延長に和田中の実践があると思った。
主体的に生き、考え、地域を創っていくオトナがいたら、何かが変わっていく。
うちの子は小さいからまだまだ先の話、と構えていないで、関わっていけばいい。
地域のオトナとして何ができるか考える。そして、行動する。
藤原さんの最後のセリフ。
評論家はもういらない。参戦せよ!