『虐殺器官』伊藤計劃(ハヤカワ文庫JA)
虐殺器官
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1.この本との出会いはいつですか?
大学2年の秋頃。ふらっと立ち寄った本屋で。
2.どんな内容の本ですか?
(うろ覚えですが…
近未来の世界で、軍の特殊部隊として暗殺を行う主人公。世界各地で起こる戦争の背後に見え隠れするある男の存在を知り…。と、ここまで書くとSFで007的なスリル溢れる内容を想像するかもしれませんが、独特の雰囲気をまとってます。
3.この本のどういうところが好きですか?
(抽象的にでも具体的にでもいいです)
文章の向こう側、ページの向こう側から圧してくる感覚というのか、著者の気配が無言のメッセージが、いやむしろ、著者自身の"こたえ"への渇望がすごく感じられる、そんな独特の血の通った雰囲気にはまってしまいました。
4.この本からどのような影響を受けましたか?
まず、読み終わって一息。そして珍しく、こんな小説を書いた人ってどんな人なのかと気になり、表紙裏の著者の略歴をみて驚き。さらに、著者がこの小説を書き始めた経緯を知り、再び衝撃というよりも納得。陳腐な言い方ですが、生と死を未だに建て前としか語れていないのだな、と感じました。