書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2007-09-18から1日間の記事一覧

『The Films of Luc Besson:Master of Spectacle』Susan Hayward and Phil Powrie(Manchester Univ Press)

→紀伊國屋書店で購入 「Re: 休暇中」 メイルありがとう。何か健康そうで何よりです。 私も先月人間ドックにかかりましたが、特にこれと言って大きな問題はなさそうですが(そうでもないですけど)年々数値が年相応になっていくような感じです。 (何か低血糖…

『マンガを読んで小説家になろう!』大内明日香・若桜木虔(アスペクト)

→紀伊國屋書店で購入 「小説を書き続ければ、小説家になれるんです」 小説を書きもしないのに、「小説作法」や「小説の書き方」を論じた本をつい読んでしまう。 そんな癖をもっている人にとって、本書は見のがすことができない本である。「また、同じような…

『住まいと家族をめぐる物語―男の家、女の家、性別のない部屋』西川祐子(集英社)

→紀伊國屋書店で購入 「「部屋」育ちのこれから」 「日本型近代家族モデルと、その容器としての住まいのモデルの変遷」をたどる本書は、「住むこと」すなわち「生きること」ととらえ、容れものとしての「家」とその中身である「家族」のありかたを相互から照…

『風邪の効用』野口晴哉(筑摩書房)

→紀伊國屋書店で購入 「40分で終わる風邪」 たとえばチャレンジ精神に溢れた出版社があったとして、「人生前向きシリーズ」と称し以下のようなタイトルの本を次々に刊行したとしよう。 『下痢の快楽』 『歯痛は嬉しい』 『実は儲かる失恋』 『頭痛の晴れが…

『シンボルの修辞学』 エトガー・ヴィント[著] 秋庭史典、加藤哲弘、金沢百枝、蜷川順子、松根伸治[訳] (晶文社)

→紀伊國屋書店で購入 読む順序をまちがわねば、笑う図像学、きっと好きになる 絵の意味がわかる、と簡単に言うが、そもそも絵に、ちょうど小説や詩に意味を求められるのと同様のレヴェルで<意味>を求めることができるようになったのは、一代の歴史家・美術…

『High and dry (はつ恋)』よしもとばなな(文春文庫)

→紀伊國屋書店で購入 「日本版『星の王子様』!」 私の学校は国際バカロレア(International Baccalaureate)というカリキュラムを導入している。「全人教育」を目指す画期的なプログラムだが、高校3年生の時点で必修課題となっているのがExtended Essayだ…